始まりの物語 ――2―― |
・・・結局朝まで眠れなかった。 小鳥のさえずりを聞きながら、 ぼんやりとした頭を覚ますために顔を洗いに行く。 共同の洗面所でバシャバシャと、少し乱暴に顔を洗い、歯を磨き。 部屋に帰ろうとしたあたしの耳に、泊り客の声が聞こえてきた。 「ねえ、あなた見た?金髪の素敵な剣士様♪」 声からするとかなり若い。 「ウン、見た見た♪ かーっこいい人よね。 昨日の夜、隣のテーブルでご飯食べてた!?」 「そうそう♪ ねえ、連れの娘ってあたし位の年かな?」 「ああ、あのとんでもなく良く食べてた女!! 普通あんなに素敵な人の前でばかみたいにバクバク食べる!?」 悪いか!!美味しい物を美味しく食べて、どこが悪いのよ!!! それにガウリイごときの前だからって何で遠慮しなくちゃいけないのよ!! あんた達にとやかく言われる筋合いないわよ!! 当のあたしに聞こえてるとも知らず、二人のおしゃべりはヒートアップ!! 「ね、あの二人ってどういう関係なのかな?」 「ウーン、兄妹とか?」 「それにしちゃ似てないわよ、あれじゃない?旅の護衛と雇い主!!」 「そのパターンが当たりかな?大穴で恋人同士ってのは!?」 恋人っ!! ドキッとしたあたしの耳に二人の声が突き刺さる。 「「ぜ〜ったいありえないって!!」」 きゃらきゃらと笑いながら彼女たちは遠ざかっていった・・・。 なによ、なによっ!!好き勝手言ってくれちゃって!! そりゃガウリイは顔だけはいいけど頭はクラゲの住処なんだから!! あたし達の事、何にも知らないくせに!! それに恋人には絶対見えないって、失礼しちゃうわ!! ガウリイにあたしが釣り合わないんじゃなくて、 ガウリイがあたしに釣り合わないのよ!! 考えれば考えるほど胸の中でムカムカが渦を巻いて、 思いっきり不機嫌なまま食堂に向かった。 そこであたしが見たのは。 先に来ていたガウリイの左右にベッタリとへばり付く若い女が二人。 「ねえ、ガウリイさん。あたし達と一緒に朝食をいただきません?」 そう言ってるのは年上に見える若草色のドレスの女。 朝も早よからばっちり化粧して色気たっぷり。 「そうよ、あたしたち、ご馳走させていただきますぅ。(はぁと)」 下心見え見えの甘えた声を出してるのはピンクのドレスの可愛い系の少女。 どちらも旅人には見えないから、この近所の町から遊びに来てるって所か。 さっきの余計なお世話の元はこいつらか!! 「いやぁ、遠慮しとくよ。もうすぐ連れが来るから」 やんわりと断りの言葉を口にするガウリイに、よし!偉い!!と 心の中で拍手。 「ね、あんな大食らいの娘よりあたし達の方が魅力的でしょ?」 喋りながらガウリイにしなだれかかる草色ドレス。 「こんな良い男の前で、恥ずかしげもなくがっつく様な娘より、ね?」 ガウリイの髪の一筋を指に絡めながら、顔を寄せるピンクドレスっ!! いかにも自信たっぷりげに、広く開いた胸元を見せ付けてるしっ!! いくらあたしが目の前にいないからって、言いたい放題〜っ!! その良く回るお口を黙らせてあげようかしらっ!! ふっふっふっ、あたしの呪文でお星様にしてあげるっ♪ プチプチとカオスワードを呟き始めたあたしの目に、 意外な光景が飛び込んできた。 「あんたら、邪魔。さっさと退いてくれないか」 不機嫌そうな顔で女達を睨むガウリイ! 「朝から男漁りとは、程度が知れるね。 そんなに男が欲しかったら夜の酒場に行けば幾らでも釣れるだろうさ」 あんまりな言葉に固まっている二人に追い討ちを掛けるかのように、 「あんたらよりもリナの方が一万倍も魅力的だね。 大食らいでも、美味そうに食べるから見ていて気持ちがいいんだよ」 チョコチョコ鶏が啄むように食べるあんたらとは大違いでね、と鼻で笑い。 「それに、あいつは特別なんだ」微笑んで宣言する。 「さ、用がないならとっとと退いてくれ。 あんたらが居るとこっちまで飯が不味くなりそうだ」 鬱陶しそうに、しっしっと手を振り二人を追い払った。 ・・・あんたって、女子供にゃ親切にするんじゃなかったっけ? あたしの知らないガウリイの一面を見ちゃったな。 でも、正直、あたしはうれしかった。 ガウリイは女子どもになら、誰にでも優しいと思ってた。 でも・・・あたしは特別なんだ・・・。 いつの間にか、あたしの胸のムカムカはどこかに消えていた・・・。 「おっ、やっと来たな。お前さんにしちゃ珍しく遅いな♪」 しばらく時間を置いてから、ガウリイと同じテーブルに着いた。 あたしの前ではいつもと同じ笑顔のガウリイ。 「今日のモーニングセットはAセットが美味そうだぞ」と、 メニューを開いて見せてくれる。 「ガウリイは何にするの?」ふと聞いてみたあたしに、 「リナと同じでいい」とガウリイ。 とりあえず二人してAセットを10人前頼んで食べ始める。 「ガウリイ!それあたしのウインナー!!」 「そっちこそ俺の大事な目玉焼き取りやがって!!」 ガキーン!シャキン!!とフォークとナイフのかち合う音が響く。 「隙ありっ!!!」ガウリイのお皿から最後のエビフライを 奪い取り、口の中へ。 う〜ん、でりしゃすっ♪ 誰かに競り勝った食べ物って、一段と美味しいのよね♪ 「ごちそうさまっ!!」勝利の微笑を浮かべてガウリイを見れば、 いじいじと拗ねた目でこちらを見てた。 ううっ、その顔って反則。 「・・・後で外の屋台で何か買ってあげるから」 言ったとたんに嬉しそうに笑うガウリイ。 ・・・あんたは子供かい。 でも、これでいつものあたし達だ。 朝食の後、しばらくお互いの部屋で時間を潰してお昼前に宿を出た。 雨はまだ降り続いている。 宿の備え付けの傘を借りて、二人で町を散策する。 こうやって歩いてるとなかなか、イイ感じってゆうか。 二人とも普段の格好なのがイマイチっていうか。 ん、なんで?何がイマイチなんだか? 何でそんな事を・・・と、 「リナ?」 ガウリイの声で我に返った。 「リナはあんな服を着ないのか?」指差す先には洋服屋さん。 「あんなもん着て旅なんかできないでしょうが!」 ショウウインドゥに飾られていたのは一見シンプルに見えるドレス。 よく見ると、手の込んだ細工があちらこちらに施されているのが判る。 オフホワイトの生地だって、かなり高級な素材を惜しげもなく使っているし 飾りのリボンや刺繍の糸も、本物の銀糸や絹をふんだんに使ってある。 アクセントに使ってあるレースだって、とても手の込んだ品だ。 はっきり言って、こんな小さな町の服屋さんにあるのが 不思議な位の一品である。 ・・・あたしには似合いそうも無いな。 そのまま通り過ぎようとしたあたしだったが。 ぐいっと手を引かれた。 「いいから一回着てみないか?」強引にあたしを店に引きずっていくガウリイ。 「ちょ、ちょっと!あたし買わないよ!!」 「まあまあ、別に急いでるわけじゃないんだし。 冷やかすぐらい、いいじゃないか♪」 半ば強引にズルズルと引っ張られて・・・。 「いらっしゃいませーっ!!」 元気そうな店員さんの声。 ・・・結局押し切られてしまった。 「あの、そこのショーウインドウの服を見たいんですけど」 ガウリイが声を掛けると、 「すみません、あれってディスプレイ用にかなり細身に作ってるので、 一般の方だと入らないと思うんです・・・って、 あの、そちらの方にですか!?」 お断りの言葉を口にした店員さんの声が、あたしを見た途端 急にひっくり返った!! 「ああ、俺が着るはずないだろ?彼女なら入ると思うんだが」 「はいっ!はいっ!! きっと大丈夫だと思いますっ!!! こちらの方ならきっと!!!!ぜひ試してみて下さいっ!!! 私の趣味と涙と根性の結晶を、 ちゃんと着こなせそうな人が現れるなんてっ!!!!!」 このねーちゃん、人の話を聞いてないよ・・・。 なんかものすご〜くテンション上がってるし。 「なら、一度着せて見てくれるか?」 「はい、喜んでっ!!こちらの方からお願いしますっ!!!」 あたし、着るともなんとも言ってないんですけど・・・。 そんな心の声は誰にも届かない様で。 「お客さまっ!!更衣室はこちらですっ!!!」 ねーちゃんはガシッ!!!とあたしの手を握ると ものすごい勢いで店の奥に引っ張っていく。 「・・・まぁ、着るだけよ」勢いに負けたあたしは、 渋々服を受け取り試着室に向かった。 これってあたしのために作られたの?と思いたくなるくらいに その服はぴったりとフィットしていた。 いつもの魔道士姿だと殆ど肌を晒さないのに、この服だと首筋や 二の腕がかなり出てるし、ちょっぴり胸元も・・。 着たのは着たけど・・・なんか恥ずかしい。 照れ臭くて試着室から出られないあたしを、 「わぁっ、お似合いですよ!!」さっきの店員さんが覗いてた!! 「丈もぴったり!とっても素敵です!!」さあさあと再び 手を引っ張られて試着室を出たら、目の前にガウリイが立っていた。 「やっぱり彼氏さんのお見立ての通りです! 彼女さんにすっごくお似合いですよ♪」 ・・・この人なんか勘違いしてる。 「くうううっっっ!! 私の理想と愛と手間を思いっ切りつぎ込んだこのドレスを 着こなせる人が現れるなんてっ!! しかもこんなにバッチリしっかり思い通りのラインが出てるっ!!! 普通のサイズで作ったら可愛くないからって、 着られる人が殆ど居ないのを承知で作った筈なのに こんなに可愛い人が着てくれるなんてっ、 ああ、やっぱり神様っているんだわっ!!!!!」 店員のねーちゃん・・・。 両手を組んで涙目で完全に自分の世界に入り込んでるこの人に 言っても無駄かもしれないけど・・・。 「あの、こいつは彼氏じゃ・・・」 訂正しようとしたあたしの声を遮って、 「この服を貰いたいんだが」とガウリイが!! 「はいっ!! 御買い上げ、ありがとうございますっ!!! こちらの様な方に着て頂けるなんて、製作者冥利に尽きますっ♪」 展開に付いていけないでいるあたしを尻目に ガウリイと店員さんはサクサク話を進めていく。 「このドレスにはこの靴を合わせるといいんですよ♪」 ノリノリでコーディネートしてくれる店員さん。 「このまま着ていけるか?」 懐から財布を出しながら聞くガウリイ。 「着て行けない事はないですけど、 今日のお天気じゃすぐ汚れてしまいますよ。 せっかく彼女さんへのプレゼントなのにもったいないですっ!! それに、あたしの愛の結晶を5分で泥だらけにするおつもりですか!?」 力説する店員さん。 「なら後でここの宿に届けてくれ」 あっさり支払いを済ませて宿の名を伝えるガウリイ。 「本当に御買い上げ、ありがとうございますっ!! 作り手として、こんなに幸せなことはありませんっ」 展開に着いて行けないあたしの手を握り締め、 ブンブンと激しい握手を無理やり交わすと 再び試着室に戻っていつもの服に着替えさせる店員さん。 「ありがとうございました〜っ♪」 ハッと我に返ったのは、テンションの高すぎるねーちゃんに 見送られながら、お店を出た後だった・・・。 「・・・ねえ、あんな高い物良いの?」 歩きながらガウリイに聞いたら「たまにはいいだろ?」と返事。 たまには、って。 値段見てないけど、あれ、かなり高額な品だと思うんですけど・・・。 「ところでさぁ」 「なんだ?」 「あんたよくあんな大金持ってたわね」 そう、いつもあたしがお金の管理をしているのである。 まさかガウリイにあんな甲斐性があったとは知らなかった。 ハハハッと顔をポリポリと掻きながら、 「俺にもへそくりくらいはあるさ」とガウリイ。 「別に今日が何かの記念日って言うわけでもないでしょ」 「ま、しいて言えば今朝気分を悪くさせちまった詫びってとこだ」 何だ、あたしが見てたの気付いてたんだ・・・。 「それに、あの服見たときにリナに着せたいって思ったからさ」 ニコニコと上機嫌で微笑むガウリイ。 にゅう・・・、なんかいつもと雰囲気違うよぅ・・・。 そのあとは町をぶらぶら散策しながらつまみ食いなどを楽しんで、 手にいっぱいの食料を持って宿に帰り着いた。 自分の部屋に戻るとまず目に付いたのは大きな紙箱。 例の服が入っているのだろう。 その横にそれよりも小さな紙箱。 開けてみると、服と同じ色のパンプスが入ってた。 誰が見ているわけでもないのに、なんとなく照れながら履いてみる。 試し履きしなかったのに、あたしの足にぴったりの、靴。 嬉しくなって、あの服を箱から引っ張り出して、着替えてみた。 部屋の鏡台に映るあたしはまるでお姫様のよう。 金の冠も豪華な首飾りもないけれど。 いつものあたしとは違う、乙女チックなあたし。 ふと、ベットサイドの本が視界に入る。 せっかくのドレスが皺にならないよう気をつけながら ソッとベッドに腰掛けて、本を開く。 最初のページの挿絵部分。 皇子と娘の誓いの場面。 ガウリイは皇子様じゃないし、あたしも普通の可愛い娘なんかじゃない。 それに、あたし達がお互い結ばれるべき半身だなんて、どう転んでも 柄じゃないし。 それにお話の中で、皇子を助ける存在としてモイラは描かれているけれど これだってあたしとは正反対。 現実は、ガウリイが一方的にあたしに降りかかるトラブルに巻き込まれてる。 ・・・あたしから離れれば、ガウリイはきっと、 穏やかな日々を過ごす事ができるだろう。 あたしは、あの娘のようには生きられない。 でも・・・それでも。 たとえあたしの一方的な想いでも。 あたし・・・ガウリイの事・・・すき。 今、あたしの中ではっきりとした想いになる。 あたしはガウリイが好きなんだ。 旅の連れで、自称保護者でのーみそクラゲなガウリイが。 コンコン。 タイミングよく叩かれた扉。 「いいか?」 「いいわよ」 キィ、と微かな音を立ててドアが開かれる。 聞き慣れた足音を立てて、ガウリイがあたしの側に近づいて来る・・・。 なぜか、いつも見慣れてるはずの顔を真っ直ぐ見られない。 ゆっくりこちらに近づいて来る足音。 下を向いてしまったあたしの前で、ピタリと止まった。 スッとガウリイがしゃがみこみ、あたしの両手を取って。 「リナ・・・綺麗だ。すごく良く似合ってる」と囁いた。 ハッと顔を上げたあたしの目の前に、 今まで見たことのなかった、男の顔をしたガウリイが。 嬉しそうな顔のまま、ゆっくりとその顔が近づいてくる・・・。 見ていられなくて目を閉じたあたし。 ものすごい勢いで体中をこれでもかっていう位、血が駆け回ってる。 唇に、そっと触れた柔らかいもの。 すぐに離されたそれって、やっぱり・・・。 「リナ」 再び、囁かれる声。 「好きだ」ガウリイらしい、シンプルな告白。 たった一言の言葉があたしの中にじんわり沁みていく。 「・・・泣かないでくれ」 戸惑ったようなガウリイの声に、ハッと瞳を開けると困ったような彼の顔。 「・・・嫌か?」 何よ、好かれてる自信もなくてこんな真似をしたの? 「ううん、その逆よ」 ちょっと声が震えちゃったのはご愛嬌ってことで。 「なら、俺の事・・・」 「・・・好きよ」 涙は止まってくれないけれど。 体の震えはちっとも収まらないけど。 今、言わないでいつ気持ちを伝えるのか。 「あたしも、ガウリイが好き」 口にしたら、ぶわぁっと訳わかんない感覚が押し寄せてきた。 そぉっとガウリイが、優しくあたしを抱きしめてくれる。 「ありがとう」 耳元で、甘く囁かれた声。 ・・・あたし達はしばらくそのまま時が止まったように抱き合っていた。 「ねえ、本当にあたしでいいの?」 心臓のバクバクが少し納まった頃、やっと体を離す。 ぼふんっ、とガウリイもあたしの横に腰掛けて、 それでも手は繋いだままで。 「なんでだ?」 いかにも変な事を聞くなぁ、といった顔でこちらを見ている。 「よく判ってると思うけど、あたしはしょっちゅうメチャするわよ?」 「うん、知ってる」 「たとえ恋人にでも嫌なことされたら呪文でへちのめすし、 盗賊いぢめも辞められない」 「・・・その時は、俺も付いて行くから」 「それに・・・あたしといる限り」 「いる限り、何だ?」 「・・・魔族とは一生縁が切れない。いつも危険が付きまとう」 「そんなのどうってことない」 本当になんでもない事のように、穏やかに笑うガウリイ。 「どうってことないって!!」あたしはガウリイを見つめ。 「今までだって生きてるのが不思議な事件ばっかりだったのに!! 次も生き残れる保証は無いのよ!!」 思わずその腕にしがみついて、叫んでしまった。 くしゃ、と頭にいつもの感触。 空いていた手で、ガウリイがあたしの頭を撫でている。 「俺は後悔してないし、この先何があったとしても必ずお前の側に居たい」 それにな、とあたしの目を覗き込み。 「一人だと寂しいだろ?俺と一緒なら寂しくないぞ。 俺達二人でいたら、何があってもきっと大丈夫。 俺のいる場所はリナの側、リナのいる場所は俺の側。 お前を狙って魔族が来ても絶対に護るから」 そっと唇にキスが降る。 「リナが側に居てくれるから、俺は思いっきり戦える。 リナの存在を力に替えて、俺はリナを護りたい」 そう言ってガウリイが手に取ったのは例の本。 「俺は皇子じゃないし、リナは普通の娘でもない。 どちらかといえば逆の配役じゃないか? でも、俺にとってのお姫様は、リナしか考えられん。 本物のお姫様を見たって、やっぱり俺にはリナが一番大事なお姫様だよ」 「本物のお姫様って、アメリアじゃない」 くすくすと笑ってみる。 「後から面倒見切れないって言ったって、もう逃がしてあげないから」 ガウリイの顔を見ながら、片手を挙げて宣言する。 「俺から逃げようったって、絶対逃がさないから」 ガウリイもあたしを見つめ、片手を挙げて宣言した。 では、誓いのキスを。 挙げた手をそっと合わせ、そのまま二人は近づいて・・・。 好きな人と交わす、三度目のキス。 証人など必要としない、あたし達だけの誓いの儀式。 |