白銀の継承者
〜第1話〜












  こんにちわ♪
  増血剤の副作用か、眠くなる副作用をこらえつつ。
  打ち込みやってます。
  ・・・・・本気で多分(お゛いお゛い゛!)
  某所にいきなり・・これ・・・押し付けるかと・・(こらまて!)
  ・・・・何話しで終われるかなぁ・・これは・・・・。
  できたら十話以内で終わればいいなぁ・・(だからまてってば!)
  んでは、とりあえずv
  本編をいくのですv


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    白銀の継承者 第1話  〜平和な日常から〜



   さあ・・・・・。
   「あ!!」
   飛びそうになる、白い帽子をあわてて、掴む。
   そよそよそよ。
   心地よい風に栗色の髪がたなびく。
   「あぶなかったぁ。これ、リナママがせっかく、セリナに、
     つくってくれたんだもん(はあと)」
   とてとてとてと。
   二歳か三歳かそこらの幼い女の子が。
   一人、道を歩いてゆく。
   薄い瓶クのフリルのついたワンピース。
   それが少女の愛らしさをより一層に引き立てている。
   「おや?セリナちゃん?また一人でお出かけかい?」
   にこにこと、道をすれ違う少し恰幅のいい女性が、
   そんな歩いている幼い少女にと話しかける。
   「うん!あのね!あのね!きょうね、セリナね。
     おじいちゃんのいえでおてつだいするの!」
   その碧い瞳をきらきらさせてにっこり微笑む幼女。
   「そうかい、偉いねぇ(はあと)」
   くしゃり。
   そういいつつ、そんな幼女の頭をなでる。
   頭をなでられてくすぐったそうに、それでいて、
   喜んでいるセリナと呼ばれた幼女。
   「気をつけていくんだよ?
    まあ、ここには、人攫いなんて、馬鹿はいないけどねぇ。」
   そういいつつ、セリナを見るその目は温かい。
   「はーい!」
   とてとてと元気よく手を振って、駆け出してゆくセリナ。
   「―早いもんだねぇ。リナちゃんとこのセリナちゃん・・。
     そろそろ三歳か。」
   そんなセリナの姿を見送りつつ、つぶやく。
   インバース家の次女、リナ=インバース。
   はっきりいって、町の中では有名すぎるほどにその手のことには、
   疎かったあのリナが。
   男連れで里帰りし―。
   今は、町のはずれに建っている、小さな家にて。
   その連れて戻った夫―ガウリイ=ガブリエフと、
   娘である、セリナ=ガブリエフ。
   夫と娘、三人で暮らしている。
   そんなリナのことを思い浮かべつつ。
   「まあ、あのハンサムなガウリイさんと、リナちゃんの娘だもんねぇ〜。
    だんだんかわいくなってくるわね。」
   リナの小さなころから彼女は知っている。
   それゆえに、その娘であるセリナ・・『セリナ=ガブリエフ』は。
   我が子いや、我が孫のように思えて仕方がない。
   くすくすと笑いつつ。
   元気よく、掛けてゆくセリナの後姿を見送りつつ。
   「とりあえずは・・害虫退治よねv」
    すっと、懐に手を突っ込んで。
   カカカッ!
   小さなナイフを数本取り出して、空の一点目指して投げつけて。
   そのまま、すたすたと道を歩いてゆく女性の姿。

   ―どでっ!

   「・・・・一体・・この町の人達って・・・・(汗)」
  
   交わしたつもりだったのに。
   まともに、その腕に小さなナイフを突き立てて。
   何もない空間・・つまりは虚空から突如として落ちてくる黒い塊。
   その黒い神官服を着込んでいるその人物は。
   何事もないように立ち去ってゆく女性をみつつ、
   半ば本気で冷や汗を流していた。
   彼には、物理的な攻撃は効かない。
   ましてや、今まで彼がいたその場所は。
   人の目には映ることなどあるはずもない、
   精神世界(アストラル・サイド)。
   そこに潜んでいた彼に、正確に。
   ナイフを投げつけて―そして、さらには命中させるなど。
   「・・・・よく滅びませんよねぇ・・・僕・・・・はぁぁぁぁ・・・。」
   本当なら、はっきりいって、彼等にとって、この国は鬼門以外の、
   何者でもない。
   何しろここにやってきた、彼等の『仲間』は。
   まず死ぬか滅びるか、もしくは完全消滅か。
   そのどれかに属している。
   彼でなければ、勤まらないのも分かっている・・・わかってはいるが・・。
   「・・・どーして僕が・・。」
   やはり、いじけたくなるのも当然であろう。
   何しろ上司命令で、できれば。
   リナ=インバース・・いや、今は結婚して、リナ=ガブリエフだが。
   そのリナと、夫であるガウリイ=ガブリエフとの間に生まれている、
   一人娘。
   『セリナ=ガブリエフ』をどうにかして魔族に勧誘しろと、
   命令されていては・・・。
   ―――まあ、だめもとだ。
   そう、淡々といった彼の上司・・
   ―獣王(グレータービースト)ゼラス=メタリオム。
   「・・駄目もとで・・こんな危険なところに・・。
    送りこまないでくださいよぉ・・・。」
   しくしくしく・・。
   ナイフを抜きつつ、その場の地面にうずくまるのは。
   どこにでもあるような錫杖をその片手にもち、黒い神官服に身を包んだ、
   男性。
   そんな彼は―地面にのの字を書いて・・しばし、いじけていた。
   何しろ、この国の人達の常識はかけ離れている。
   何しろ、小さな物心つかない子供ですら、
   子供のじゃれあいで、ファイアーボールとかを連発していたりするのだからして。
   子供達は大人が使うのをみて覚え。
   まあ、子供達が全員が全員、それを使えるというわけでもないが。
   やはり、それは、その知識と応用力に起因するからして。
   まあ、それでなくても、ここ、ゼフィーリア。
   この国に住む人達の常識は。
   ―手加減一発岩をも砕く―。
   それが常識なお国柄。
   しかも、彼等―魔族にとっては、相対する属性の、
   光の力がこの地には根強い。
   まあ、当然といえば当然なのだが。
   何しろ、ここは、遥かな昔から、『赤の竜神の騎士(スィーフィードナイト)』
   この世界の至高神、赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィードの。
   欠片を受け継ぐものが、神魔戦争より後、ずっと、
   誕生している土地なのだからして。
   しばらくいじけたのちに。
   「さて・・・・ぐだぐだいってないで、お仕事しますか・・・はぁ・・。」
   溜息をつきつつ。
   ゆらり。
   その姿は瞬く間に掻き消えていた。
   


   ざわざわざわ。
   「まあ、セリナちゃん、大きくなったねぇ。」
   「今日もかわいいね。」
   「リナちゃんの手作りかい?その服?」
   「―うん!」
   ちょっとした屋敷以上はあるかという、結構大きな家。
   その中には、様々なショウウインドウの数々。
   各別館づつに種類別ごとに、きちんと、陳列されている品物の数々。
   ここ、ゼフィール・シティで一番大きな商店。
   それがここ、インバース商会。
   ありとあらゆるものを取り扱っている。
   日常品の小物から、食べ物にいたるまで。
   魔法道具(マジックアイテム)から、防具や武器などなど。
   多種多様に取り扱っている俗にいうところの何でも屋。
   もしくは、雑貨屋。
   ちなみに、こんなかなりの規模で、支店なども多々と存在するというのに。
   この国では、ちょっとした雑貨屋。
   それで通っていたりする。
   そんなインバース商会。
   その本店の店の中の一角にて。
   すでに、アイドルと化しているセリナの周囲には。
   あっという間に人だかり。
   この店のオーナー、インバース夫婦の次女。
   リナの一人娘のセリナ。
   ここ、インバース夫妻にとっても、初孫であるセリナは。
   よく祖父の家でもあるこの店に入り浸っているのだ。
   たくさんの大人たちに囲まれて、にこにこしているセリナは。
   とても愛らしい幼い女の子に過ぎない。
   店の中なので、帽子は今はとっている。
   その栗色の髪と、碧い瞳が印象的。
   あと少しで三歳の誕生日を迎えるこのセリナ。
   そのセリナの頭には、セリナの母親、リナ手作りの、
   綺麗な色合いのビーズで作られた、花柄の髪留めが、
   セリナの横の髪をちょこんと結んでいるのがプリティ。
   今や、セリナは、この店ではアイドル的な存在となっている。
   そのために、セリナに会いたくて、この店に来る輩もすくなくない。
   

   「あ、セリナ、ルナにお弁当作ったんだけど?・・いく?」
   大人たちに囲まれて、なでなでしてもらっていたセリナは。
   店の奥から出てくる、栗色の髪の女性。
   セリナの祖母、セシル=ドナ=インバース。
   この店のオーナーの一人でもあるその当人。
   ちなみに、隔世遺伝のためか。
   セシルの母親の姉に当たる、ルナの髪の色が。
   紫かかった青い髪なのは。
   セシルの母親の髪質である。
   そのセシルの手に握られているのは。
   数段に重ねられている重箱のお弁当箱。
   「―いく!!」
   わーいv
   ルナお姉ちゃんの所ぉ♪
   かなり喜んでいるセリナだが。
   この家の長女。
   ルナ=インバースは、
   この町にある、レストラン、リアランサーにて、
   ウェイトレスのアルバイトをしているのだ。
   まあ、アルバイトといっても、・・アルバイトなのに。
   その店の主任となっていたりするのだが・・。
   ここ、ゼフィーリアではそんなことは珍しくも何でもないこと。
   セリナにとって、リアランサーに行くのは、楽しみの一つ。
   「じゃ、いつものようにスポットとお願いね?」
   セリナの元気な返事を受けて。
   お弁当箱をセリナにと手渡すセシル。
   「はぁーい。んしょ。」
   自分の体の半分くらいはあるであろう、そのお弁当箱を。
   両手で持ち、ふらふら、よろよろ。
   「んしょんしょんしょ。」
   掛け声とともに、運んでゆく様子は。
   何ともほほえましい。
   「持とうか?セリナちゃん?」
   はらはらしつつ、他の大人たちが手を出そうとするが。
   「だめー!セリナ、ひとりではこぶのぉ!
    すぽっとといっしょにルナおねいちゃんのところにいくんだからぁ!」
   断固として、そんな手助けの手を断るセリナ。
   
   インバース商店、その裏口。
   そこから出ていき、しばらくすると、ちょうど、
   この本店の反対側に、インバース家の敷地があり。
   この本店の裏口と、インバース家の裏庭は繋がっている。
   その体半分ほどの大きさの重箱をよろよろと持ち上げて、
   裏口からでて、裏庭にと進んでゆく。
   ちなみに、セリナの祖母と祖父が住んでいるその屋敷は。
   ちょっとした小さな豪邸を軽くしのぐ面積を誇っている。
   ここ、ゼフィーリアで、インバース一家を知らないものは。
   まずいない。
   ふらふら、よろよろ。
   足取りも危なっかしく、いつものように進んでゆくと。
   やがて、屋敷の裏庭にとたどり着く。
   精錬された、その裏庭の木々の数々と風景。
   よっし!あと少し!
   そう思うと足どりも軽くなる。
   セリナが毎日のようにここに来る理由の一つ。
   「スポットぉ〜♪いっしょにルナおねいちゃんに、
     おべんとうもってこ♪」
   にこにこと。
   その先にある、少し大きめな小屋に鎖でつながれている、
   かなり大きめな犬にと叫んで話しかけるセリナ。
   「おや、セシルお嬢さん。ルナ姐さんにですか。
    はい、喜んで!」
   しゅた!
   手を上げて、そういってくる、鎖につながれている・・。
   でっかい犬。
   というわけでなく、これでも一応、獣人。
   かつて、リナ達と敵対していたことがある、この彼は。
   今では、すっかり、新しい名前、スポットが定着して。
   インバース家のペットとして、ここで暮らしていたりする。
   最近は、もう、名前のことで抵抗する気は殆どおきてない。
   これの本来の名前は、ディルギア。
   かつて、赤法師レゾに使えていた、
   トロルと狼のハーフの獣人。
   今ではすっかり、普通の犬として平和にここで暮らしていたりする。
   「わーいvじゃ、いつものようにおでかけしよーね!」
   「へい。落ちないように気をつけてくださいよ?」
   そういいつつ。
   かちゃかちゃと。
   自分で鎖を外して。
   四つん這いになり
   「さ、どうぞ。」
   そういって、背中を差し出す。
   ちなみに。
   セリナが持っていた重箱は。
   腰にと巻きつけて、落ちないようにとスポットの体に固定する。
   「わぁぁぁぃ!スポットのせなかってすき!」
   喜びつつ、その背にまたがるセリナ。
   いつも、お出かけするのに。
   セリナは、スポットの背中にのって、行動してるのだ。
   セリナは、動物好きなのである。
   ・・・・まあ、このスポットが普通の動物か否かというのは、 
   さておいて・・・。
   はたから見たら、かなり奇妙な光景ではあるが。
   それを奇妙と思わないのも、ここ、ゼフィーリアである。
   何しろ、獣人というのは、別に人間とさほど代わりのない、  
   知性ある生命体。
   そんな彼が、二足歩行もできるのに、四つん這いになって、
   子供を乗せて、移動している姿など。
   まず、このディルギア・・今はスポットだが。
   彼を知っているものがみたら、
   まず間違いなく、笑い飛ばされること間違いなし。
   
   スポットの背中にゆられつつ。
   インバース商会を後にして。
   セシルとスポットが向かう先は。
   この町に位置している、レストラン、リアランサー。

   ザワザワザワ・・・。
   「今日も一段とすごいですねぇ・・。」
   そういいつつ。
   二足で立ち上がり。
   背中に乗っていたセリナを両手で優しく地面にと降ろす。
   「そーだね。・・おねいちゃん、きげん・・わるいかな?」
   店の前には、どうみても。
   食事をしにきたという雰囲気の人達ではない人々が。
   いつものようにたむろしていたりする。
   中には、買うものがなかったのであろう。
   キャベツや野菜、果物を抱えた数十人が。
   ぼーとしていたりもするが。
   「はいはい。セリナちゃんが通りますからね。」
   そういいつつ、その人ごみを掻き分ける。
   カカラララン!
   「いらっしゃいませぃ!」
   元気よく、店の中に入ったとたんに。
   飛んでくる声。
   「あら、セリナちゃん、主任!セリナちゃんが見えられましたよぉ!」
   いつものことなので。
   すでに、店員も、もうセリナの来訪にはなれている。
   奥に向かって叫んでゆく。

   「あら、セリナちゃん。」
   奥から、出てくるのは、ウェイトレスの格好をしている、
   紫がかかった青い髪の。
   肩の辺りまで髪を伸ばして切りそろえている女性。
   「あ!ルナおねいちゃん!あのね!セシルおばあちゃんから!
     はい!これ!」
   んしょ。
   その手にもっていた重箱を。
   持ち上げようとするが。
   ふらふらふらふら・・・・。
   そのまま、重さに負けて、倒れそうになっているセリナ。
   「ああ!危ない!」
   ひょい。 
   倒れそうになる、セリナを片手で支えて。
   もう片方の手でそれを受け取り。
   「ありがとうね。」
   それをテーブルの上にと置いて、セリナの頭をなでる女性。
   彼女が、セリナの母親のリナの姉でもある、
   ルナ=インバース。
   その当人。
   「うん!それでね!あのね!」
   わくわく。
   そわそわ。
   どきどき。
   ちらりと外を見ているセリナ。
   くす。
   そんなセリナをみて、クスリと笑って。
   「いいわよ。あ、でも殺さないのよ?
     まあ、後始末は私がするからいいけど。」
   「わぁぁぃ!ありがとー!おねいちゃん!」  
   両手を挙げて、飛び上がる。
   「さて・・。」
   そういいつつ、店の外にでて。
   「さてと。私、まだ手が放せないから。
    私の代わりにこの子が相手しますわ。
     あ、ちなみに、この子に負けるようなら、
      この私に勝てるなんて皆無ですから。
       まあ、この子から一本でもとれば、相手してさしあげますわ。」
   ちょこん。
   セリナを連れて、店の外にでる。
   そして。
   何やら、手をくるくると動かして。
   模様を描く。
   と。
   ―キィィン!
   その刹那。
   辺りの空気が一辺する。
   「さて、今ここに結界を張りましたから。
     ちなみに、勝負がつくまで、私が戻ってくるまで。
      ここからは出られません。それでは。」
   いつものことなのでくすくすと笑いつつも。
   「セリナ、あまり無茶はしないのよ?」
   「うん!」
   にっこりと笑うセリナ。

   『ほざけ!スフィードナイト!我らにそんな子供を相手にしろだと!』
   立ち去るルナに叫んでいる店の前にたむろしていたルナに対する、
   挑戦者たち。
   「わぁぃ!セリナのあいてぇv
     いきなり、どらぐすれいぶぅぅぅ!」


    どごぉぉぉぉぉぉんんんんんんんんんんん!!!!



    『うわぎゃぁぁぁあ!?』


   「んでもって、ぶらすとぼむぅぅぅぅ!」



    チュどごごごごごごぉぉぉぉぉぉぉぉぉんんんん!!



    『うどわぎゃぁぁぁあ!?』



    いきなりの呪文の旺盛に。
    右往左往する大人たち。
    「あれ?かかってこないの?
      なら、つぎいくよ?・・・セリナのれんしゅうにならない・。
       ちゃんとあいてしてよぉ・・。」
    ぷぅ。
    ふくれるその姿は子供そのもの。
    力の練習に丁度いい相手として。
    ルナは、自分に挑戦してくる、毎日のようにうっとうしい輩の。
    相手を許しているのだ。
    だから、セリナは、ルナのところにいくのが毎日、
    楽しみとなっている。
    何しろ、この国には。
    セリナがリナとガウリイの娘であることを知らないものはいないので。
    ちょっかいかけてくるような馬鹿は存在しない。
    かといって、一人で母親の真似をして、盗賊退治に行こうものなら。
    母親と父親から鋭く注意され。
    ・・まあ、この辺りの盗賊は。
    殆どいないが・・・
    何しろ、子供達の遊びで、出来ても、すぐに。
    まだ幼い子供達に壊滅させられては・・・。
    盗賊としても、面子があるのだ。
    『ななななななんだぁ!?この子供はぁぁ!?』
    いつものごとくに。
    パニックに陥る、大人たちの姿が。
    ルナの張った結界の中で。
    見受けられていた。



    相手は、どうみても、まだ三歳になるかならないかの子供。
    その子供相手に、腕に覚えのある大人たちが手も足もだせない。
    ・・何なんだ!?
    この子供は!?
    驚愕の表情でにこにこと呪文を繰り出しているセリナをみつめていると。
    「知りたいですか?(はあと)」
    「うどわ!?どこから!?」
    いきなり、戸惑っている人々の真横に、出現している、
    にこにこと笑顔を称えた、黒い神官服を着ている男性が一人。
    「―それは、秘密です(はあと)」
    にっこりと、人差し指を口に当てて、微笑み返して。
    「あのセリナちゃんのこと、知りたいですか?」
    にこにこと、何でもないように温和に語りかける。
    その笑顔につられて、うなづく人々。
    「いいでしょう。あの子は、セリナ=ガブリエフ。
     スィーフィードナイト、ルナ=インバースの、
      姪にあたり、その妹の、旧姓、リナ=インバースと。
       ガウリイ=ガブリエフの一人娘ですよv
        このセリナちゃんはv(はあと)」
    にこにここに。
    『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え゛?(汗)』

    リナ=インバース。
    まずこの名前を知らない剣士や魔道士は今や存在してないといっても。
    過言でない。
    それが、スィーフィードナイトの妹ということにも、
    ある意味納得するところがあるが。
    その娘・・・・・・


    どごぉぉぉぉん!


    また、ものの見事に、攻撃呪文をうけて。
    こげているほかのメンバーをみつつ。


    ・・・・・・・・・・・・(汗)


    全員、その場で。
    いやな油汗をながしつつ。
    その場にて固まっていた。



    「うーんvやっぱ、こういう食事もなければねv」
    ぺろりと舌なめずり。
    いつも、セリナの両親のことをわざと教えて。
    その負の感情を食べて、憂さ晴らししている彼は。
    ・・・・・彼―ゼロスらしいといえばゼロスらしい・・。



    ものの、十分もたたないうちに。
    ルナに向かってきていた挑戦者たちは。
    全て再起不能と成り果てていた。


    ぱちぱちぱち
    「お見事です(はあと)セリナちゃんv」
    「あ、ゼロスお爺ちゃん!」
    ―ごげっ!
    セリナの言葉にまともにコケる。
    「ですからぁ!その呼び方はやめてくださいぃぃ!」
    本気で涙を流すゼロスの姿がそこにはあった。
    ひたり。
    「・・・・何の用かしら?獣神官?」
    ・・・だらだらだら。
    気配も何も感じさせずに、
    その顔に当てられる短剣。
    「お・・・おや、スィーフィードナイトさん・・。」
    いやな汗を流しつつ、かるく笑うしかないゼロス。
    「まあいいわ。セリナ、お腹すいたでしょ?
     今日は、この獣神官の蒸し焼きにでもする?」
    「うん!!!!!!」
    「えええええええええええええええええええ!!!?」
    和やかに交わされる会話に。
    絶叫を上げているゼロスの姿が。
    見受けられていた。


    結局。
    どうにか精神体を一部切り取って。
    完全に弱体化するのは免れたものの・・・。
    「・・・・・・・・・本気で僕・・いつか滅びます・・・。
      獣王様ぁ・・・(涙)」
    空を見上げて。
    本気で泣き言をいっている、ゼロスの姿が。
    精神世界にて見受けられるのも、もはや、いつもの光景・・・。



                −続くー

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    あとがきもどき:

       薫:・・・・・打ち込みを猫が邪魔します・・・・。
         あうあうあう・・・。
         うーん。
         午前中に打ち込み不可能でした(まてまて!)
         次回。
         よーやく、マルスの登場かな?(お゛い゛!)