スレイヤーズふぉうえばあ |
第八章 セイルーンへ 後編 アメリア誘拐事件 「アメリアが誘拐されたってどういうことよゼル!?」 あたしは身を乗り出しゼルの顔面に思いっきり顔を近づけて聞いた。 「おい・・・・・もう少し顔離してくれ・・・リナ」 「ああ、ごめん、驚いちゃって」 あたしは顔を離しイスに座り直した。 ゼルはことのあらましを話しはじめた。 「今から三日前オレがセイルーンに向かってる途中一羽の伝書鳩がオレのところに来たんだ。そしてその鳩についていたメッセージがこれなんだ」 ゼルは一枚の紙をテーブルにだした。 『アメリアは 預かった返してほしければ 仲間を連れて ゼフィーリア に来い』 そこにはそう書いてあった。 「ゼフィーリアだって!?」 あたしは驚きの声をまたあげる。 「アメリアってあのアメリア=ウィル=テスラ=セイルーンだよな?」 レイがケイに聞いている。 「ええ、私この前会ったわよ、調べ通り『正義オタク』だったけど・・・・」 「え、ケイさんアメリアにあったの?」 「あれ、言わなかったかしらガウリィさんに光の剣渡しに行ったときに会ったけど」 「そう」 でもなんでゼフィーリアなんだろう?。 あたしはそんな事を考えていた。 「ふ〜ん、丁度いいじゃん、オレたちもセイルーンに行くんだから」 レイが言う。 「本当か?なら一緒に来てくれ!」 『うん』 全員が頷いた。 「なら、今からでもセイルーンに行くとするか」 レイはそう言って立ち上がる。 『え〜!?』 ガウリィとケイさんとゼロスが同時に言う。 「レイさっきはもう一日休むって言ったじゃない、私徹夜なんて嫌よ」 「オレも眠い」 「僕も・・・・・・」 ゼロスあんたは関係ないでしょうが!。 あたしは心のなかで叫んだ。 「だから言ったじゃん、寝てろって・・・・・」 「あんたこの私に逆らう気、お肌に悪いのよ徹夜は!」 ケイさんは立ち上がりレイの襟首を掴み今までにない口調で言った。 「老化現象ないんだからいい・・・・ボエ!」 ケイさんはレイの顔面を殴った。 「なんか言った!?」 レイを睨む。 「いえ、なにも・・・・・・(汗)」 「わかればいいの、みなさんもわかりました?」 『・・・・・は・・・い』 みんなうなずいた。 「じゃ、私は休むわ」 そう言ってケイさんは部屋に戻ろうとした。 その時。 「おい、待ってくれ、オレはアメリアを助けたいんだ一刻も早く!」 ケイさんを睨みつけながら言った。 「だけど、疲れてるでしょ?ゼルガディスさん、昼まで休みましょう」 ケイさんは振り向いて言った。 「昼までやすんでたらセイルーンに着くの明日になる」 「あなたもさっき休むって言ってなかった?」 「おまえらに会えて気が変わった」 「・・・・・・・」 ケイさんは何も言わない。 そして階段を上がっていった。 「おい!」 ゼルの声は届かない。 「ま、仕方ないさ、ケイは一度言ったことは変えないからさ」 黙ってみていたレイが口を開く。 「ま、昼なったらここ出よう、オレたちが空間移動で連れてくからさ。オレ寝たいし」 レイも部屋に戻っていった。 「空間移動・・・・・あいつら出来るのか?」 「ええ、できますよレイ様とケイ様なら」 ゼルの問いにゼロスが答えた。 「空間移動できるなら昼からでもいいじゃないかゼル、オレも少し寝るからな。リナ」 ガウリィも部屋に戻った。 「ね、ゼル。あんたアメリアのことどう想ってるの?」 リナが急にそんなことをきいてきた。 あれからゼロスも消え、食堂にはオレとリナだけが残った。 「何だよ、急に」 「いや〜さっきの態度みててさ。今に始まったことじゃないけどあんたのアメリアにたいしての想いは・・・・・・」 「なんだと!?」 オレはリナの言葉にムキになってしまった。 「ほら、ムキなった、あんたさこいう事に関してはあたしと似てるところあるかもね、素直じゃないとこなんか特に・・・・・・(笑)」 何だと!?。ま、そうかもしれんな。 「・・・・・・・・・・・・・」 「ま、あたしも人のこと言えないんだけどね、姉ちゃんに言われるまで」 「そう言えば、お前ら婚約したんだってな」 「うん」 リナのやつ顔赤くしてやがる。 「まだ、結婚はしないのか?」 「今回のことが終わったら、言おうかな・・・・なんて」 一層赤くなってるし・・・・・・・。 「ゼルもさアメリアに伝えたほうがいいわよ」 ドキ!。 「あ〜、顔赤くなってるわよゼル(笑)」 ・・・・・・・ 「うるさいっ!」 オレは立ち上がって外に出ていった。 そして昼。 「さあ、セイルーンへ行くぞ!」 『おう』 つづく・・・・・・・・。 |