スレイヤーズふぉうえばあ |
第一章 光の剣、再び 浮気心と秋の空? (ガウリィ・・・・ガウリィ、ねえガウリィ、ガウリィってば!起きてよ)。 (リ・リナなのか?)。 (そうよ、ガウリィ)。 (すまん、お前さんが見つけてくれたブラストソードを折っちまった・・・・)。 (なに、言ってるのよ、ガウリィには光の剣があるじゃない)。 (なに、言ってんだよ光の剣は、あの時・・・・) (ふふふ、ガウリィ)。 (リ・リナ!)。 リナはそう言って、消えていった。 「う・う・う、り・リ・リナっ!」 「気がつきましたか。ガウリィさん」 オレは気がつくとそこは・・・まず目に入ったものは、高そうな置物と立派な鏡台があった。そして、オレの寝ているベットの横には心配そうなアメリアの姿があった。 「ア・アメリア!。こ、ここは・・?」 「ここは、セイルーンの私の城の中のゲストルームです」 「セイルーン・・・・!」 「そうです。ガウリィさん、城の前で倒れてたんですよ」 アメリアはオレの驚いた顔を見てそう言った。 「何か、あったんですか?こんな体中傷だらけにして」 傷だらけ・・・・あ、そうだオレは確か・・・レスタンス村の近くの川で釣りをしていて突然、現れた男に襲われて・・・・ブラストソードを折られて・・・ダメかと思ったときに・・・・ゼロスに助けられて・・・!。ゼロス。 「そうだ、ゼロスは!」 オレは、ベットから起きあがりアメリアの両肩を掴み前後左右に揺らしながら聞いた。 「ぜ、ゼロスさんですか!?いませんでしたよ。い、痛いです」 「そうか・・・すまん」 オレはアメリアの肩から手を離した。 「僕ならここにいますよガウリィさん」 虚空から声が聞こえ、空間からすました顔が現れた。 「ゼロス・・・・」 「助かってよかったですね。おや、アメリアさんお久しぶりです」 「ゼロスさん!、何でここに?」 「なんでここにって用があるからに決まってるじゃないですか〜(汗)」 「そ、すですね・・・」 アメリアの間の抜けた質問?にゼロスは 冷や汗?を垂らしながら答え、 ゼロスは空間から体を出し、床に降り立った。 「ゼロス、お前アイツがなんなのか知ってるのか?」 「おや、覚えてたんですか?」 「ああ、少しはな」 「知らないことはないんですが」 そう言いながら、鏡台の前にあったイス持ってきて座った。 「あいつはですね、この世界に存在する魔族ではありません」 「「え!」」 オレとアメリアは声をあげた。 「そんなに驚きますか?、前にもダークスターが乗り込んできたじゃないですか」 まあ前にもそんなことがあった気がしないでもないが・・・あの時はリナが居たから。な 「そういえば・・・・リナさんは・・・・?」 「そうです!、リナさんはどうしたんですか、ガウリィさん?」 ゼロスの言葉に同調し、アメリアも聞いてくる。 そういえば、今ごろリナは何やってるんだろうか?。 「・・・・・」 「ガウリィさん?」 リナ・・・早く帰ってきてくれよ。オレやっぱ、お前が居なきゃだめだ・・・・。 ブラストソードはダメになっちゃったし・・・そう言えば、夢でリナが光りの剣があるって言ってたな・・・・・・。 そんなわけないか光の剣はあの時・・・・返したんだから。 オレまだ拘ってたのかな夢に出てくるんなんて。 「リィさん・・・ガウリィさん!」 「へ?」 「『へ?』じゃありません!リナさんはどうしたかって聞いてるんですう!」 「ああ、リナか、リナは今別行動だ」 「別行動ですって〜!」 アメリアはオレの言葉にそうとう驚いたのである。 そりゃあ、オレだってリナと行動したかった。 でも・・・・あのルナ、リナの姉ちゃんとリナの親父さんにいわれては・・・かなわんからな。 リナ〜早くオレの傍に戻ってきておくれ〜(涙)。 「ガウリィさん!、別行動ってどういうことなんですか?、リナさんと何かあったんですか?」 「いや、リナとは何もない」 「なんもないですって、じゃあなんでリナさんと一緒にいないんですか?ずーっと傍にいるって言ってたじゃにですか!?」 アメリアはすごい剣幕で聞いてくる。 「そうですよガウリィさん、あなたがリナさんの傍を離れたことなんか、非常事態以外ないじゃありませんか?」 ゼロスまでそんなことを言ってくる。 「あのな〜・・・・っていうかゼロス何か話がずれてないか?」 「お!、気づきましたか?」 「で・・・・何の話だったっけ?」 ズシャーン!。 ゼロスはイスからずり落ち、 ドーン!バキ!。 アメリアは前のめりになり、オレの居るベットの端に頭をぶつけた。 「痛〜い」 「大丈夫か?アメリア」 オレは起きあがったアメリアの頭をリナにいつもするように撫でた。 「大丈夫です、相変わらずですねガウリィさん(笑)」 「そうですね。で、僕らが話してたのはですね、ガウリィさん」 ゼロスはイスを直し、また座って話し出す。 「・・・・・・あなたを襲った男のことです」 「ああ、そうだったな」 何かいつもはリナのどこから出したかわからないスリッパが飛んでくるのだが、 今はリナが居ない。寂しい・・・・。 「・・・・・で、あの男は異世界の魔族で、この世界を征服しようとたくらんでます」 そう言えば・・・そんなこと言ってたような気もしないでもない。 「しかも、僕の仕入れた情報によると最上級の魔族らしくこっちの世界、そして外の世界の魔法もほとんど通用しません」 「何ですって!、それじゃあ、打つ手はないんですか!!!」 アメリアは驚愕の声をあげた。 「でも、お前あの男の刃その杖で受け止めたじゃないか?」 オレはゼロスのもっている杖を指さして言った。 ゼロスは持っている杖を見下ろし。 「僕ぐらいの上級の魔族なら防御ぐらいならできます」 ゼロスはいつもの笑顔で言った。 「でも、僕らも困ってるんですよね〜防御ができても攻撃でダメージを与えられないですからね」 「じゃあ、指をくわえて見てろっていうんですか?この世界が異世界の悪に乗っ取られるのを!そんなの正義じゃありません!」 アメリアは拳を握りしめ。しかも、手の甲に十字に血管が浮き出ている。 「ア・アメリアさんっ、別に倒せないわけじゃないんですけど・・・・(汗)」 ゼロスは汗をかいている。 「そうなんですか?」 「そうなんです」 アメリアお前も相変わらずだ・・・・。 「そのために僕はリナさんとガウリィさんのところに行ったんです、そしたらこいうことになってたんですけど」 現れたと思ったらやっぱリナを利用しようとしてたんだな。このゴキブリは!。 「ガウリィさん、今心の中でぼくの悪口いいませんでした?」 ギクッ!なんでこいつ。 「いいんですよリナさんが今どこでなにをしてるか知ってるんですよ僕は・・・・」 なっ、さっきこいつは・・・・。 「僕がリナさんの居場所を知らないわけないじゃないですか(笑)。リナさん は今ある男の人のところに居ます」 お・と・こ・・・・・男のところ・・・!・・・・。リナ・・・・お前はこんな傷だらけの婚約者をほっぽといて・・・・・他の・・・オレ以外の男に行ってるのか!、一ヶ月も・・・ちきしょう。(涙) 「ガウリィさん・・・・なんか泣いてます」 オレはアメリアの言葉に気づくと大量の涙が頬を流れていた。 「ぜ・ろ・す・・・・!」 「は、は・・はい!、なんでしょう?・・・・(汗)」 (なんかガウリィさん、殺気立ってます・・・ね) アメリアも冷や汗をかいている。 「オレをその男のところに案内しろ・・・」 「なにをするんです・・・・?(汗)」 またまた汗をかいている。 「・・・・・殺す!・・・・・その男を」 「なにで、です?(笑)、リナさんに見つけてもっらった伝説の剣は折られて今、あなたは丸腰なんですよ」 ゼロスはいつもの表情にもどり、口元で”ちっち”と舌を鳴らし、指を横に振りながら言った。 「あ・・・・・」 そういえば、そうだったな。リナすまん・・・・。 「えー!、そうだったんですか?」 おいおい、アメリアいまごろ気づいたのか・・・・。 「そうですよ、この人リナさんと共に探し出した剣を簡単に折られちゃったんですよ(笑) ゼロスのやつ・・・・!。 「おい、お前に『この人』呼ばわりされる筋合いはないぞ!」 「そうでか〜でも、折られたのはホントじゃいですか(笑)」 う・・・・それは・・・・ 「しかたないですね、ガウリィさんは今回は役にたちませんね(笑)、リナさんにそうお伝えしておきましょう」 リナに伝える・・・だと。 「じゃ、僕はこれで・・・・」 あ、待て!。 ゼロスは空間を渡って行った。 あ、なんか倒す方法聞き出すのわすれてしまった・・・・。 「聞き出すの忘れてしまいましたね」 そのとき。 トントン。 ドアをノックする音が聞こえた。 『アメリア様、お客様です。リナ=インバース殿の使いと申す者が会いたいと来ております・・・』 「リナさんの使い?」 リナの使い・・・・もしかして、ゼロスの言っていた男か?。 「アメリア・・・・」 「あ、はい!」 アメリアはオレの言うわんとしたことを察してか、ドアの方に行き。 「どうぞ、通してください」 『はっ、わかりました・・・さ、どうぞ・・・・』 『はい』 ガチャッ。 声が聞こえたと同時にドアが開き、オレの予想に反し一人の女が現れた。 女。女は黒い瞳に黒髪。髪は肩までの長さ。 黒の革ジャン。黒の革パン。そして手には指先のない革手袋をしていた。 なんか、とにかく黒い女だ・・・肌の色はオレたちと同じだが。 リナよりめちゃくちゃ大人っぽくてセクシーである胸もリナより・・・・・。(笑) 「あなたは・・・?」 オレがそんなことを考えているとアメリアが口をひらく。 「私は、天原ケイ、うちの旦那に頼まれてこれを持ってきました」 天原ケイと名乗った女はそう言って右手をまえに差し出した。 その手に握られていたに握られていたものは・・・。 「「こ、これっは!!!!!」」 オレとアメリアは同時に驚愕の声をあげた。 「ひっ、、、ひ『光の剣』!」 な、なんでこいつが・・・・ここに! 「なんで光の剣があるんですか〜ダークスターを倒すときに・・・・・元の世界返したんじゃないんですか〜!」 アメリアの叫びともいえる問いにケイと名乗った女・・・ケイと呼ぼう。ケイは。 「あのときあなたたちが返した世界に私たちの世界の者が貸してたんです。まっく!、又貸しなんて・・・後であいつらによくいっておかないと・・・・」 「え、じゃあ、あなたも異世界の者なんですか!?」 アメリアはまた驚いた表情で聞いた。 「そうですよ、アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンさん。王家第二王女、そしてリナ=インバースの婚約者ガウリィ=ガブリエフさん」 「「な!」」 なんでこの人オレ達のこと知ってるんだ!?。 「なぜ、私たちのことを?」 「知ってますよそれぐらいは(笑)この世界に来る前に調べてきました。じゃないと仕事になりませんから」 ケイはアメリアの問いに笑顔で答えた。 「・・・・・・」 美しい・・・・・はっ!、オレがリナ以外の女に反応してしまった。 ケイは笑顔のままでオレの方に近づいてきた。 オレは思わず、ベットから足を投げ出し立ち上がった。 オレは硬直していたりする。 「はいこれ。ガウリィさんにもう一度お貸しします。ブラストソード折られたみたですから(笑)」 「・・・・・・」 「いやですか?、まだ気にしてますかいろいろと・・・」 「・・・・・」 「ガウリィさん?」 「・・・・・・あ、はい。そういうわけじゃないです・・・」 オレはそういってケイから光の剣を受け取った。 「よかった・・・・その剣ならこの世界の魔法が通用しなくても多少は通用しますからあいつには・・・・・それにあとで私の旦那も合流しますし」 オレはケイの笑顔に見とれてしまっていた。ヤバイ、オレどうしちまったんだろう? ・・・・・まさか、これって・・・・浮気・・・・心・・・・ってやつか・・・。 だって、この人の声・・・・・リナにそっくりなんだぜ。雰囲気とかも・・・・。 でもリナより大人っぽいぜ。 リナももう少ししたらこうなんのかな?。この人オレと同じ歳ぐらいか・・・・。 「仕事・・・・?」 「そう私たちはあいつを倒しにきました、それが仕事です」 オレがそんなことを考えているといつの間にかオレの横でベットに腰かけていたアメリアが声をだした。 「あなたたちには手伝ってもらいます。あいつをこの世界に引き込んだ責任として」 つづく・・・・。 |