お〜たむ








すぷりんぐ番外編



 お〜たむ




 (3)











変な人間だ・・・。


この、人間も変だが・・・この舌っ足らずな猫も変だ。


変すぎる・・・。





有無を言わせず捕まった俺は、風呂とかいうのに入れられた。
熱い水をかけられて、人間と同じ匂いのするよくわからんもので、ごしごし洗われた。
逃げようと藻掻くと、あの仔猫が泣きそうな目で俺を見るんだ。


『何処かいちゃのうのでしゅか・・・アマルテアさん・・・』


しかも、名前まですっかり定着してしまっている。
人間も人間で、


「わぁ〜猫らしい反応ね〜
サンも、アースも、ヴィナもお風呂大好きだからこんな反応新鮮だわ♪」


とか言いながら俺を洗い続ける。


どうにかしてくれ・・・俺は生まれて初めて何かに助けを求めたくなった。





「さて、これくらいで良いか?」





人間はようやく納得したのか俺を解放してくれた。
洗われた後、布で拭かれてそのあと温かい風の出るもので毛を乾かされた。
そして、沢山細く枝がでたもので毛をとかれた。


『これが・・・・俺?』


ぴかぴかの、壁の向こうに俺が居た。
本当に俺かどうかは解らないが、後ろに他の猫はいないし、俺と同じように動くこいつはきっと俺だ。
水に映った姿しか見たことがないが、それでも、俺はみすぼらしかった。
なのに、今の俺と来たら・・・


『アマルテアさん綺麗なのです♪』


いま俺の座っている台の上によじ登ろうとしている白い仔猫が言った。
でも、ここはまだ高いのだろうか?
何度も落ちそうになっていた。


『・・・・・・』
『わひゃ!』


とうとう落ちた。
でも下には、さっき俺を拭いた布があって大丈夫なようだった。


『えへへ、落ちちゃいましたv』
『・・・・・・・っ』
『?』


俺を見つめ小首を傾げる姿。


『どうかしたんでしゅか?アマルテアさん?』


頭にハテナマークをいっぱい浮かべて大きな瞳で俺を見上げていた。
なんだか、おかしかった。
でも、どうやって表現して良いか解らずいると・・・


『う〜んと、わたし、ヴィナでしゅ♪
アマルテアさんは・・・って、アマルテアさんが名前でしたね。』


どうやら、”ヴィナ”というのが、この猫の名前らしい。

俺の名前は”アマルテア”。


『俺は・・・』
『はい!』


俺が初めて口を聞いたことがそんなに嬉しかったのだろうか?
飛び跳ねんばかりの勢いで立ち上がって俺を見上げた。

目が離せない危なっかしい仔猫。

それが俺のヴィナの第一印象だった。


『俺は、アマルテア・・・らしい・・・。』
『はいv』
『あの・・・人間は?』
『リナしゃんですか?』
『リナ・・・って名前なのか?』
『はい♪サンしゃんと、アースしゃんのご主人ですv』


サン、アース・・・あぁ、あの紅い目のヤツと・・・金色の・・・


『お前は違うのか?』
『わたしの、ご主人はアメリアしゃまですv』
『アメリア・・・?』
『はい、とっても優しくて暖かくて大好きなのです。
きっと、アマルテアさんも好きになりますよ♪』


そのあとも、ヴィナはにこにこ楽しそうにその”アメリア”という人間について話し続けた。




















おわりだ・・・




あとがき

次からは多分、サンとアースも絡んでの仲良し4匹組?
になる予定(笑)
果たして、アメリアはいつ出張から帰ってくるのか・・・謎です(爆)