うぃんたぁ









すぷりんぐ番外編



 (2)











俺はまた檻に逆戻り・・・・・

あのお節介なチビは、信じろと言った。

俺も、あの人間を信じて見ようと思った・・・でも・・・。
結局あの人間も、俺を置き去りにした・・・この檻の中に・・・。

ここは、鼻につくイヤなにおいがする・・・。
白い服着た人間がたくさんいる・・・。
あの場所の様に、暗く、狭く・・・そんな場所じゃ無いだけマシだが・・・それでも
俺は裏切られた。
いや、一度でも人間を信じようと思った俺がバカだったんだ・・・。

腕に、針を差し込まれ、何か液体を入れられている。
俺が目を覚まし暴れると、無理矢理押さえつけ、痛い針を刺される。
それをやられると、いつも力が抜けて動けなくなった。
そして、眠くなる・・・。


今日も、また・・・・・これで何度目だろう・・・・・?








「・・・・・・・・・・・は・・・大したこと・・・ですが・・・」
「・・・・そうですか・・・・」
「あの・・・見たところ・・・・・猫・・・・」
「・・・あ・・・・家で・・・」


あの人間の声がする・・・・・?




ちりん・・・・・



それに、あのチビの・・・気配も・・・・・


目をうっすら開くと・・・・紅い何かが見えた・・・・。



『大丈夫?』

くりくりした瞳で俺を見つめるのはあのチビだった。

『・・・・・・・・・・・・・・・・あぁ。』

一言だけ呟くと、そいつは嬉しそうに言った。

『よかった。
だって、アンタ、いつ来てもずっと寝てて・・・りなすっごく心配してたよ?』

ずっと・・・・?

『・・・・・・なぁ・・・・俺、どのくらい寝てたんだ・・・・?』

目が覚め、暴れるたび眠らされた・・・。
でも、それってどれくらいなんだ?

『えっと・・・・えっと・・・・毎日ね、りなとここ来て、
今日で、10日目・・・・だよ。』

10日!?
俺、そんなに寝てたのか・・・・・

『ねぇ、痛いところ無い?
足のケガ大丈夫・・・・・?』

心配そうな声で言った。
まったく・・・ホントにお節介だな・・・・・
でも・・・・そう言えば・・・・足、痛くないな・・・

『・・・・あぁ・・・・』

俺がそう言っていると。






「あっ、目が覚めた見たいです。」

あの、人間・・・たしかリナだったか?
が、白い服来た男に言った。


「おや、鎮静剤が切れたんだな・・・。」
「鎮静剤?」
「あぁ、この猫は、さっき言ったように人間に虐待されていたんだろ?」
「はい、そうみたいです」
「だからかもしれないんだが・・・人間におびえていて・・・
すぐに、点滴を外そうと暴れるので、鎮静剤で大人しくさせていたんだが・・・」


何か、話している・・・俺のことか?


「アンタは、この猫を飼うつもりだと言ったな?」
「はい。」
「でも、もしかしたら、人間にはなつかないかもしれない。」
「・・・・・・でも・・・」
「暴れて、逃げ出せば、保健所に捕まり殺される
そうなれば、今までの治療費が無駄だ。」
「どういう意味ですか?」
「そんな事になってしまうより、今治療をやめて、保健所に引き取って貰った方が・
・・」


はっ・・・・やっぱり人間は信用できないな・・・
俺を、殺すつもりか・・・今まで生きながらえさせたのも、また俺を苦しめるためか
・・・。

どうやら、このチビには、話の内容は解らないようだ。
不思議そうに、リナを見ている。

それより・・・リナって人間は・・・怒っているのか?


「冗談っ!そんなことできるわけ無いでしょ!
人間のかってで、虐待して、人になつかないから、殺せですって!?
それが、獣医の言うこととは思えないわね!」
「私はただ・・・不幸な動物を出したくないだけだ!」
「誰が不幸なのよ!
不幸にするのは、いつも人間でしょ!?
じゃぁ、あたしが、この子を幸せにするわ!」
「しかし!・・・」
「この子の、治療代、いくらですか?
今すぐ払います。ケガの治療は他の病院で頼みますから。」


この人間・・・なんでここまで俺にこだわるんだ?
何故・・・何故?


『りなはね・・・あったかいんだよv』

・・・・・・・・・え?

『りなはね、母さんみたいなの・・・・いい匂いがして、あったかくて、優しいv
だから、あたし大好きなの。
がうりいはね、おっきくて・・・・えっと、あんたと同じ色なの。
金色でしょ?蒼色でしょ?・・・同じなの。』

ガウリイ・・・・?
誰だそれ・・・・???






「じゃぁ、失礼します。」



あっ、俺は、檻から出された。
腕の針も抜かれた。
そして、布を敷き詰めたかごにそっと入れられた。




あぁ・・・いい匂いがするな・・・




やっぱり、このチビが言うとおり、この人間は信用できそうだ・・・。


久しぶりに・・・なんだか、安心して眠れそうだ・・・・・。







「大丈夫・・・きっと良くなるよ・・・アンタを保健所なんかに連れていかないから
ね。」






深い眠りに落ちる瞬間、あたたかい呼び声を聞いた





――――おやすみなさい、アース・・・・――――

















あわるん☆







あとがき

結局、名前はアース君になっちゃったv
ちなみに、この子のモデルは、メールさんの感想通り、過去のあるガウ君って感じで
す。
この、話のガウリイに過去はとくに無いんですけどね。
サンちゃんは、リナちゃん似だから、アース君はガウリイ似(ちょっと影有りバー
ジョンのガウ)です。

さて、まだ、アース君はガウリイに会ってません。
(3)で、ガウリイと初対面、ですが!
ここで、設定をちょこっと言うと、アース君はガウリイが嫌いです。
なぜなら・・・リナちゃんとラブラブなのが気にくわないのですね。
ガウリイのライバル(?)でしょうか?

でわ、また「うぃんたぁ (3)」で。
「すぷりんぐ」と同時進行の可能性も・・・。
もしくは、二つくっついて、「すぷりんたぁ」とか?(笑)