迷いの森・誘いの湖






第三話











「あ・・・あはははは、ごめぇ〜んガウリイ。」


リナは笑って誤魔化そうとする。

お前本気で俺のこと忘れてただろ・・・(怒)


「リナ・・・俺がどれだけ苦労したか分かるか?
あのバカ高い岩の壁を素手で上って来たんだぞ!
いくらリナだって、迎えにくらい来てくれるだろろうって・・・
信じて上っているのに、来てくれないし。
何度も落ちそうになってそのたびにブラストソード岩に突きつけて、
止まろうとするのに、非常識な切れ味で・・・岩切りながら落ちていくし・・・
しかも、やっとたどり着いたら・・・他の男なんかと二りっきりで・・・手まで握り
合って・・・(怒)」

「ふ、二人きりって・・・メルディたちもいるし・・・」


リナが焦った声で、俺を見る・・・が!


「その他大勢はいいんだ・・・でも、お前ら二人だけの世界だったじゃないか。」

「た、確かに、キールは呑み込み早いし・・・
あたしも新しい考え方できるから・・・楽しくてついガウリイのこと、忘れちゃった
けど・・・(汗)」


くっそ〜〜〜〜〜!
キールとかいった優男に・・・俺のリナが・・・リナが・・・

殺気をほのかに残しつつたき火の傍で唖然と見ている男を睨む。

しかし、俺のこのびみょ〜な殺気に気づいているのは紅い髪の男ぐらい。


「・・・・・・・・リナ?」


その男が俺達の方に近寄りながら話しかけてきた。


「え?・・・あぁ、ゴメンね、これ、あたしの連れのガウリイ。」
「お・・・おぉ・・・俺リッド・・・よろしく・・・」
「ガウリイだ。」


こいつ・・・・強いな・・・。


「なぁ、ガウリイ・・・キールのことは・・・その・・・」
「別に気にしてない。」
「そ、そうかぁ?(汗)」
「あぁ・・・」


全く気にしていないと言ったら嘘になるが・・・でもまぁ、リナの愛してるのは俺だ
しv


「それより・・・上がってきたらガウリイ。」
「おぅ。」


俺はまだ、崖の下から顔を出したままだったから、上にあがる。


「・・・・・・よく生きてたな。」


リッドとか言ったやつが言った。


「ガウリ、大変だったな〜?」
「あの、こんばんわファラです。」
「・・・・・・キールだ・・・(ホントに人間か?)」

「あぁ、ガウリイだよろしくな。」


そう言って俺達は焚き火の傍へ行った。





それから、みんなといろんな話をした。
彼らの世界の話を・・・まぁ、主にリナが聞いていたんだけど。
内容は・・・難しくてよくわからなかったなぁ・・・ぐらんど・・なんとかで、世界
が無くなるとか言ってたっけ?

今は、俺が焚き火の番をして、他のみんなは眠っている。


「・・・・・・・」



ぱち・・・ぱち・・・



木の燃える音だけが響いていた。


「・・・・・・・・起きてるんだろ?」


俺がそう話しかけると、かすかに動く気配。


「気づいてたのか?」
「まぁな・・・これでも、元傭兵だからな・・・」
「今は・・・?」
「今は、こいつを守るのが俺の役目だ・・・」


俺は、眠るリナの髪をそっと梳く。


「・・・・・・・・」



ぱち・・・ぱち・・・



「・・・・・大事な人を守る・・・か・・・」
「・・・・ん?」
「あ、いや・・・知り合いが言ったんだ・・・世界を救うためとか、勇者になりたい
とか・・・
そういうんじゃなくて大事な人を守るために今ある力を使えって・・・。」
「今ある力・・・?」
「あぁ、フィブリル・・・って何かよく分からないけど・・・それが俺にはあって・
・・
敵を倒すためにはこの力を使って、戦って・・・それで、本当に幸せに慣れるのか、
なってさ。」


火を見つめて話していた。
俺には、こいつらの事情は分からないが・・・今ある思いはかつて俺が感じたものと
同じかもしれない。


「・・・昔な・・・俺がはじめてリナに合った頃・・・世界が滅びかけたんだ。」
「え?」
「なんか知らんが、ものすごく強い魔王の一部だったかが、復活しちまって・・・
そのとき、俺ともう一人の仲間は諦めちまったんだ・・・どんなに頑張ってもかなわ
ない相手だって・・・。」
「・・・それで?」

「そのとき、こいつは・・・リナは言ったんだ。

『たとえ勝つ可能性が1%でも、負ける気持ちで戦えばそれも0になるって。

でも、自分は生きたいから・・・生き延びたいから戦うときは勝つつもりで戦う!』
ってな・・・そのとき、俺思ったんだ・・・こいつは強いってさ・・・。
それで、リナが思いっきり戦えるように俺も勝つつもりで戦って、リナを守ろうっ
て。」



遠い昔の事を思い出す・・・



「・・・強いんだな・・・」
「あぁ、リナは強いよ・・・でも同時にすごく弱いから・・・」
「あ、いや・・・そうじゃなくて、リナもガウリイもさ・・・強いな。」
「そうか?」

「あぁ・・・俺は・・・そうだよな!
守りたい人を守るために戦えばいいことだよな!
なんか、うじうじ考えてたことがバカみたいだったな。」

「・・・いいんじゃないのか?考えたって。
ゆっくり考えて・・・それで答えを見つければ、それで・・・」



そう、俺もまだ、答えは見つけていない。
リナを守って二人で旅して楽しいことを体験して・・・辛いことも乗り越えて、
自分の気持ちをやっと伝えて・・・
今リナと二人こうしているけど・・・やっぱり俺は答えを見つけてはいない。
いや、見つけているかもしれないが、俺が気づいていないだけかも。
きっと、その『何かの答え』は、一生捜し続けるのだろう。



「・・・・なんか、この世界に来て・・・あんた達にあえてよかったよ。」

「大事な人・・・守れるといいな。」



俺がリッドの横で眠る人を見て言うと・・・



「ば!・・・ファラはそんなんじゃ!」
「俺は、何も言ってないぞ?」
「・・・・・・・・っ!・・・・・・あんた、イヤなヤツだな・・・」
「くくっ・・・さぁな・・・」
「もういい、俺寝る!・・・お休み。」
「あぁ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・ありがとう。」



ぱち・・・ぱち・・・



「・・・どういたしまして・・・」















つづくぅ・・・











あとがき

ガウリイと、リッドのトーク・・・意味分かんない。
まぁ、リッドは、きっとシゼルを倒すことについて何かを迷っていたんでしょうね。
彼女がどうしてあんな風になってしまったのか知っているから・・・
でも、ガウリイに会って、話をして・・・気づいたんです。
大事な人を守る・・・その人と生きていく・・・そんな思いを。

そして、ガウリイも彼に話したことで、新たに何か答えを見つけたでしょうね。
でも、それは答えがあって、無いような曖昧なもので・・・気づいていないかもしれ
ないけど。

でわ、そんな大層なことを言って、文才の無さを隠そうとするらぐぢすでした。
(汗)