彼の本気に彼女の憂鬱





〜2〜





『ガウリイの女神を探せ』プロジェクトが発動され、今まさに対策会議が開かれようとしている。

「ガウリイ、その女神を探し出す前にだ、しておかなきゃならん事がある。」

ルークがいつになく真剣なおももちで切り出した。

「何をしておくんだ?」

「いいか、お前がその女神に本気なら今付き合っている女と全部別れること、それが基本だ。俺を見習え!ミリーナに出会ったときからミリーナ一筋一直線だ。これぞ純愛……そしていつかミリーナと幸せな家庭を………。」

「作りません!!」

「ミリーナぁぁぁぁぁぁ、つれない所も愛してるぞぉぉぉぉぉぉぉ。」

「バカはほっておいてだ。確かにルークにしては賢明な意見だ。ガウリイ、なん股か知らんがその女神も今までみたいにすぐポイするのか?」

「そんな事するか!!」

そう叫んでガウリイはゼルガディスを睨みつけた。

「彼女と出会ったとき、回りの音も景色も消えて、彼女しか目にはいらなっかた。それに自分からもう一度会いたいと思った女は生まれて初めてだ。」

ガウリイはそう言うとおもむろに携帯を取り出し、電話をかけ始めた。

「オレと別れてくれ。」

「本気で惚れてたわけじゃない。」

「好きな女ができた別れてくれ。」

 

オレは今まで誰かに執着した事も、欲しいと思った事もなかった。女に本気になるなんてバカらしい、めんどくさいと思いながら生きてきた。だが、彼女に会ったときオレは初めて「生きてきてよかった」とさえ思えた。欲しいのは彼女だけだ!!

 

「俺、ガウリイのあんな真剣な顔初めて見たぜ。」

「俺もガウリイとは長い付き合いになるが初めてだ。昔から執着心とか情熱とかからは、程遠いところにいた奴だからな。」

「来る者拒まず主義で女性関係も派手でしたからね。ここはやはり何としてでもどんな手を使ってでも女神を見付けなければなりませんね。」

ミリーナからは静かにオーラが立ち上っている。

「しかし、ガウリイに振られた女達がこのままあっさり引き下がるかね〜?」

ルークが腕組をしながらミリーナとゼルガディスに問い掛けた。

「その時は女性達を殺すしかないな。(ないわね。)」

…………………し〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん…………………

「冗談だ。(です。)」

「やめてくれぇぇぇぇぇーーー!なぜか冗談に聞こえないんだぁぁぁぁぁぁーーー!!」

ルークが頭を抱え込みながら叫んだ。その目には恐怖のあまりうっすらと涙が………。

 

―――1時間後―――

「悪いな、やっと全員にかけ終わった。」

携帯の電話帳登録からは女性の名前はすべて消え去っていた。

じと〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ゼルガディス、ルーク、ミリーナから氷のような視線が突き刺さる。さささっとガウリイから離れると

「2時間半もかかるなんて、一体何人の女性と付き合っていたんでしょうか?」

「携帯の電話帳登録にはだいたい300人ぐらい登録できるはずだ。」

冷静に分析するゼルガディス。

「男の中のゴミだな。これだから顔だけの男はやだねぇぇぇぇ〜〜〜〜。」

「そして、やっと見つけた女性は14歳か15歳。」

「長年、親友をやってきたがいまだに計りしれん奴だ。」

「お前らな!!」

ガウリイが拳を振るわせながら叫んだ。

「すいません。ガウリイさん悪気はちっともぜんぜんありません。」

ほんとか?ミリーナ。

「それは置いといて、どんな制服だったんだ?」

ガウリイは嬉々として喋り始めた。

「セーラー服タイプの制服だったんだ。胸の所に青いリボンでスカートも青で膝より短めでまた、そこから見える足が白くて綺麗だったんだ。上着は白で、もおとにかく制服が似合っててな、鞄は彼女の瞳と同じ赤、靴はローファー♪夜の闇の中で一際輝いてて………うおおおーーー、彼女はどこにいるんだあぁぁぁぁぁぁぁ!!。」

「昨日までのガウリイとほんとに同一人物か?」

額にびっしりと汗を浮かべながら何とか声を絞り出すルーク。

「昨日、どこかに頭をぶつけて、頭のネジが飛んだのかもしれません。」

ほんとにさりげなく酷い事を言うミリーナ。その横でゼルガディスが

カサカサカサ、ペラペラペラペラ

なにやら本をめくっている。

「ガウリイ、この制服じゃないか。その特徴からいってまず間違いないだろう。」

そう言って、本のページをガウリイの前で広げる。ガウリイは本をガバッと掴むと

「この制服だあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

そう叫んでその写真に頬をすりすりする。

「俺の読みは完璧だな。」

自慢げなゼルガディスの横で、ルークとミリーナはゼルガディスの取り出した本の題名が『女の子の制服大図鑑』だったのを見逃しはしなかった。

 

なぜ、そんな物をゼルガディスが持っているんだ?成績優秀なお前が………いやっ、それでも俺達は親友だ。お前がどんな妖しさ大爆発な本を持っていようと、本人に自覚がなかろうと。

 

見なかった事にしましょう。変人はルークとガウリイさんだけで十分でしょう。

 

「セイルーン高校、ここから歩いて15分位の所だ。確かにここの制服はかわいい。」

聞かなかった事にしましょうゼルガディスのセリフは。

「高校生か犯罪1歩手前ってところだな。」

「おめでとうございます。」

「ふふっふふふふふっ、ここに彼女が!突撃だ!待ち伏せだ!!待っててくれオレの女神ぃぃぃぃぃぃぃ。今行くぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ。」

そう叫ぶなりガウリイが講義室から飛び出していく。

「待て、ガウリイ。向こうは授業中だ!!。」

ゼルガディスの呼び声なんて聞いちゃいないガウリイ、もお見えなくなっている。

 

「君達、出ていってくれないか。」

言い忘れていたが昼食を喫茶店ですませ、ただ今午後の講義の真っ最中。

前の方で、教授のチョークを持つ手が大きく震えている。

そりゃそうだ、あんなに騒げば怒るでしょう。

無言のままゼルガディス、ルーク、ミリーナの3人は講義室を後にした。

「追いかけるか?ガウリイを。」

「だな。マジであの勢いだと突撃しそうだからな。」

「犯罪を犯されても困りますし。」

 

セイルーン高校…………やはりそうなのかガウリイの女神はあいつなのか?……いや、高校には1200人ほどの生徒がいるはずだ。そこまで、世間は狭くないはず!!

ゼルの背筋には言い知れぬ恐怖が。

 

その頃、ガウリイはすばらしいスピードでセイルーン高校に向かって走っていた。

(あのスピードはオリンピックで世界新記録がでます。byガウリイ目撃者)

 

 

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あとがき

………………(滝汗)

リナがリナが出てこない、おかしい今回で出るはずだったのに…………次ではこれでもかってほど出てくれるはず。

中学生か高校生にするか♪♪悩んでしまった〜♪迷った末に高校生に♪

なぜって?それはおいおい解りますさ〜〜♪♪