A couple pass each other |
1.別れ ある朝のなんの変哲もない宿屋で唐突にそれは起きた。 自称“天才美少女魔道士”の栗色の髪の少女と金髪碧眼の美形剣士が別れたのだ。 こう書くとそんなことどこにでもありそうな話にに聞こえるがこの二人を知る人は そう思わないことだろう。 この二人はそれだけ強い絆を持っていたからだ。 なのに別れてしまったのはお互いに相手のことがなりよりも大事だからだった。 「はぁ〜」 あたしはため息をついていた。 アイツと別れてからもう半年にもなる。 なんで別れたのかというと、なによりも彼のことが大事だから。 最初のうちは気づかないフリしてたけどやっぱり気づいてしまった、彼のことが好きな 自分に。 出会った頃はあんなヤツに惚れるなんて全然思わなかったのに・・・・。 でも彼への想いにハッキリ気づいたとき、あたしは怖くなった。 あたしはいつもトラブルに巻き込まれている。 一度なんかあたしをおびき寄せるエサに彼は使われたことがあった。 そのときはいろいろあってなんとか助けられたけど次もそううまくいくとは限らない。 あたしは彼をたとえどんなことしても失いたくなかった。 だから、別れたんだ。 それに彼にとってあたしはただの被保護者でしかない。 実際、別れを切り出したときもあっさりと納得してくれた。 ホッとした反面、ものすごく哀しかった。 報われない恋に疲れたというのも別れた要因の一つなんかもしんない。 だけど、彼と別れてからあたしは何をしても楽しくなかった。 大好きな食事も味がおいしく感じなくて食べる量がかなり減った。 盗賊いぢめもここ二、三ヶ月やってない。 魔道書を読んでも内容がまるで頭に入んなかった。 彼がいないと背中がスースーする。 日に日に彼に会いたいという気持ちが募ってく。 でも会ってはいけないと理性が押しとどめる。 会いたい、でも会えない。 今のあたしはそういうジレンマに陥っていた。 「ふぅ〜」 オレはおもわずため息をついた。 彼女と別れてからもう半年にもなるか・・・・。 なんで別れたかっていうとなりよりも彼女が大切だったから。 生きる力に溢れたまばゆい光を放つ少女にオレは本気で惚れていた。 最初はただの気まぐれで助けたつもりだった。 それが成り行きで彼女と旅を続けるうちに彼女に引き込まれていく自分に気がついた。 それでも最初のうちはよかった。 オレはただ彼女を見ているだけで渇きが癒されたから。 だが、どんどん綺麗になっていく彼女にオレはドス黒い欲望を押さえきれなくなって きてしまった。 このままじゃ、無理やりにでも彼女を自分のものにしてしまいそうで それが怖くてオレは別れを決意した。 本末転倒だと思われるかもしれない。 だが、オレはあいつをどんなものからも護ってやりたかった。 彼女を壊したくなくて、嫌われたくなくて、別れようと思った。 オレが別れを切り出そうとしたとき、逆に彼女に別れたいと言われて オレは驚愕したが表にはださずにあっさりうなずいた。 やはり、オレは彼女に男として見てもらってはいなかった。 もちろん最初に保護者だなんて言ったのは自分だが 最近はそれなりにアプローチしてるつもりだった。 もしかしたら彼女もオレのことを・・・・・。 そんな淡い期待はあっさりと打ち砕かれてしまった。 そしてオレはそのまま彼女と別れた。 あのままそばにいたら無理やり自分のものにしそうだったから。 たけど、彼女と別れてからオレはなんにも感じなくなってしまった。 ただただ安い仕事をこなしてはその依頼料で飯を食う。 彼女といた頃はあんなにおいしかった料理もまるで味がしない。 生きた屍にでもなった気分だった。 彼女の姿を一目でも見ることができれば、 この気分もたちどころによくなるだろうに。 たが、理性が会ってはいけないと警告する。 今度会ってしまったらもう自分の気持ちをセーブできないだろう。 たから会ってはいけない・・・・・。 会いたい、でも会えない。 今のオレはそういうジレンマに陥っていた。 【CONTINUE】 ************************************************************************ 駄文だ・・・・・。 なんか次回に続くことになってるし・・・・。 というわけではじめてしまった無謀連載。 ほんとに下手くそな私の文ですが よかったら長い目で見てやって下さいませ。 |