リナv.s.ガウリイ<華麗なる?戦い>







ねぇ、おしえて
あなたは

なぜそばにいてくれるの
なぜいつもはぐらかすの

どうして・・・・・・こたえがほしい




「こんな時間にどこ行くんだ?」
突然、呼び止められる。


振り返ると、予想に違わずガウリイがいた。
しかも、すぐ真後ろに・・・・・全然気づかなかった。
こいつほんとに人間か?
じっくり考えたかったが、状況がそれを許さなかった。
「リナ、おまえまた」
かなり不機嫌な声で聞いてくる。
ま、まずい・・・このままでは長〜い説教を食らってしまう。
何かごまかす方法が・・・・と、普段なら悩むのだろが今回は・・・


「違うわよ。暑いから、ちょっとそこの川まで涼みに行くのよ。」
すぐに言葉が浮かぶ、いや考えてたと言った方が正しい。
案の定ガウリイは、苦笑い
「こんな時間に、おまえは・・・・すぐ近くなんだろ?付き合ってやるよ。」
そして、予想通りのセリフをはく。
「ちっ、しゃないわね!付き合わせてあげるわよ!!」
私は渋い顔で返した・・・・・作戦成功である。


そう、私の目的は盗賊イジメではない・・・・ガウリイの本心を聞き出すことだ。
この男はいつも、いっつもごまかす。
今日こそ絶対聞き出してやるんだから!!
こぶしを握りしめ、お月様に誓う。


・・・・だから、気づかなかった
    ・・・・ガウリイが意地の悪〜い顔でみていたことを




川はとっても綺麗な場所だった。
涼しい風が頬をなでる。
あたしとガウリイは座り込み、ただ水の流れを・・・・


え?目的はどうなったって・・・・・・言えないのよぅぅぅ!!
タイミングがないぃぃぃ!!
だって、ガウリイ全然しゃべんないし・・・
な、何かいい方法が・・・


意外にも、チャンスは向こうからきた
でも、それはあたしに自制心を要求した




「めずらしいな」
「はっ?」
「リナが静かなんてな」

むかっ

それが乙女に向かって言うせりふ?
どこまでデリカシーがないんだ、おまいわ!!
殴りたい・・・・が、ここでぶっ飛ばしたらこいつの思うつぼである。
ふっ、甘いわよ。
「まぁ、私もそういう日があるのよ」
悲しげな表情で返す。
ガウリイは間の抜けた顔でこちらを眺めた。


くっくっく、驚いてるわね。
よし!!このまま・・・しかし、先にガウリイが動いた
「おまえ・・・さてはアノ日だな!!」

ガクッ

こ、こいつ!!
普通この場面でそういうボケかますか?

・・・・まぁ、そうくると思ってたけど・・・・

いつもならスリッパでしばき倒すのだが、今日のあたしはひと味違う!!!!
呪文を唱える。
とたん、ガウリイの顔色が変わった。
「ちょっと待て、冗談だ!!頼むからそれだけはやめてくれぇぇぇ!!!」
必死で弁解しだす。
さすがに、ドラグスレイブは効果覿面である。
ふっ、第一段階クリアー♪
これで、とぼけることはできまい。


「あんたが言うと冗談に聞こえないのよ。」
が、そんなことはおくびにも出さない。
こいつの行動パターンなど読めている。
「おいっ、さすがにそれは・・・・それより、リナ。なにかあったのか?」
やっぱり、心配モードにはいった。
楽勝で第二段階もクリアー♪
ぐずぐずしてる間はない。
こいつはいろんな意味で立ち直るのが早い。
一気にケリをつけないと・・・


「べつに・・・ただ、あんたとのつきあいも結構長いなぁってね」
「もう3年だもんな」
おぉ!!ガウリイがたそがれてる!!・・・・・・これは最終段階ね♪
ついにここまで来たわ。しかし、これからさきは・・・・
えぇい!!女は度胸よ!!


「そう、あたしも・・・・もう18、子供じゃないわ」
<保護者>という言葉を封じる
そして、決定打を放った。


「なんであたしといっしょにいるの?」




・・・・さいはなげられた

ガウリイがどういう返事をしても、今まで通りとはいかないだろう。
新たな関係がはじまるか、それとも・・・


覚悟を決め、顔をあげ・・・絶句した