彼と彼女の因果律? |
例えば、彼には溺愛している意地っ張りで我が儘なんだけど目に入れても痛くないほど可愛くて大切な彼女が居て。 例えば、今日がなんとなく恋人たちに欠かせない日の夜で。 例えば、密かにこの日を楽しみにしていたのに。 年末年始の平日ともなれば、彼は仕事で忙しくて彼女と連絡が取れず、 電波の届かない端末の代わりに愛しい相手に届くよう、一種執念にも似た強烈な電波を送りつけ、それでも意中相手からの応答は無情にも一切なく哀愁漂わせ溜息を吐いている人間がいるとすれば、それは……… 「うう。どーしてなんだ………どーして連絡が来ないんだ!?」 何度繰り返しただろう。 答えの返らない疑問は胸中だけにはとどまらず、金髪蒼眼の男はとうとう悲痛な叫び声を上げた。 そう。それは紛れもなく忙しい男の方だった。 答えが返るはずもない手の中の携帯電話に向かって叫ぶ様は哀願にも似た響きがあるが、なにぶん相手が悪い。なんと言っても無機物。返事のしようも同情すらもない。 どんなに強く強烈にこい、こいこい!…と思ったとしても、液晶には着信もメールも入ってこない。 ただ彼女に入れられたクラゲの待ち受け画面だけが彼の心を慰めるかのようにぷよぷよとやる気なさげに揺れているだけだった。 「なんでだ?どうしてかかってこないんだ?もしやリナの身に何かが…」 ハッっと立ち上がる素振りを見せた男の頭上に、重々しいファイルが容赦なく叩き付けられる。 「……痛いぞ、ルーク」 「ぎゃーぎゃーうるせぇんだよ」 叩きつけた黒目黒髪の男。 もともとやぶにらみの双眸が彼の醜態を前に凄みを増して、傍に寄れば斬れそうなほどだが、叩かれた男は振り向きもせずピントのずれた抗議をした。 「オレを叩いていいのはリナだけだぞ!」 「くだらねぇことほざいてねぇで さっさと仕事しやがれ!!」 そう。時計の針はすでに7時を回り、退社時間はとっくに過ぎている。 が、この年末年始、定時に帰れたことなど皆無に等しいほど忙しいのだ。 残業手当はがっぽり入るが、忙しければ忙しいほど金よりも時間が欲しくなるのだから、人間とは不思議なモノだ。 しかし… しかし、である。 リナぁ〜と長身の体を丸めて机と仲良くなる男に頭痛すら覚えてルークはこめかみを押さえた。 この男に関しては仕事をしているか、給料がどうとかはまた別問題なのである。 彼を一言で言い表せば、いわゆる一つの給料泥棒と言うヤツであろう。 そして、彼は金も時間も必要ない。 とある人物さえ与えておけばそれで至福なのである。 安上がりと思えるのだが、切れると禁断症状はごらんの通り。 全くもって使えない。 いいや寧ろ、そこに存在するだけで非常に邪魔である。 おまけに3秒以上視線を固定していると見ているだけでこんこんと怒りの感情が湧き上がるほどの百害あって一利なしっぷり。 こめかみがヒクヒクと痙攣して頭に血が上りかけるが、直接言って命の危険を去晒すほど愚かでもない、と半ば催眠術のように不言不語を心がける。 そう、体で覚えた痛みは消えないモノだ。 思い起こせば――二度と思い起こしたくもないのだが、未だに悪夢にさいなまれる――不穏な言動おかげで床に伏せざるを得なかった幾多の試練…というか、問答無用の制裁…というより阿鼻叫喚地獄絵図ちっくな私刑〈リンチ〉を思い浮かべ、ルークは一人感傷に浸っていた。 が、そうすれば二人とも仕事がはかどらないわけで。 いち早く気づいたルークは現実(コッチ)に帰ってきた。 「いいじゃねぇか。断る手間が省けて…」 ここ最近、「愛しのリナにどうやってイブの予定を断るか」ばかりで就業時間を潰してきた男は、いざ意中の相手から連絡がこないとなると、また意味もなく心を砕くのだ。 「24日には会えないんだ」の理由から、今では「どうして24日に誘ってくれないんだ!?」という断る以前の問題に移っていた。 イイ人ぶって直接本人の口から聞けないおかげで、見ないところで悶えているのだ。まったくもって情けない。 彼女に会うまでは人にも自分にも執着しなかった男が、流れ着いた先でそれを見つけたときの変貌ぶりとその末路。 人のことはさっぱり言えないルークであったが、ここまで壊れると愚痴の一つも零したくなるというモノだ。 「おい、ガウリイ!」 モバイル携帯にはいつの間にかクラゲではなく、愛らしい少女の寝顔を映した画像。 本人にバレればただでは済まないような写真を見ながら、整った造作をだらしなく崩してにへら〜と溶けている男にルークは容赦なくもう一撃お見舞いする。 「俺だってなぁ!愛するミリーナとらぶらぶデートしてぇのにもかかわらず、こんなクソ面白くもねぇ雑務こなしてやってんだからテメェもさっさと片づけやがれ!!」 こめかみに青筋を浮かべながら叫んだ刹那、 「らぶらぶでもデートする気もありません」 静かな声音が聞こえて二人が同時にそちらを見ると、グレーのスーツとタイトスカートに身を包んだミリーナが書類を抱えて佇んでいた。 「おおっミリーナっ!?もしかして俺に会いに…っ!」 「報告書を届けに来ただけです」 きっぱりすっぱりと言われ、涙するルークをさも羨ましそうに眺めるガウリイ。 「いいよなぁ。お前たちは会社でいつでも会えるし…オレなんて……」 はぁ、と切なげに溜息を吐く姿は憂いを帯び、かなり様になっているのだが、場所が場所だけに浮いて見える。 「……だから仕事してくれってばよ…」 ルークはもはや哀願するように、力無く零した。 ようやく仕事に区切りがついたのは、もうすぐ日付も変わろうかという真夜中であった。 いつもはもう少し早く終わるのだが……… ガウリイの使えなさ度が4割り増しになっていたので仕方がない。 何度見捨てて帰ろうかと思ったのだが、そう出来ないのが腐れ縁というヤツである。 同じく残業していたミリーナと会社を出て、3人とも言葉少なげに歩いていく。 流石に疲れの表情が隠せないが、ガウリイに関してだけは違っていた。 リナエネルギーを充電できなかったせいだ。 とばっちりを受けたルークは余計な仕事まで片づけねばならなかったが、その原因たるガウリイはしょんぼりと覇気なく歩き、時折切なげにため息を吐いてみせた。 それがまた、ルークの琴線に触れてくるのだ。 込み上がってくる何かをぐっと堪え、彼は心に固く誓ってもう何も言うまいと口を一文字に閉じて封印していた。 今口を開けば怒りと共に軽はずみな発言をしかねない。 禁断症状を起こしている男にそれを言うことは嘱託殺人を依頼するようなものである。 賢明というより、健気で気の毒な従者という言葉がしっくりくる今日この頃だった。 「リナ!?」 突然、ガウリイが足を止めて声を上げ、ルークたちも彼がターゲットをロックした方向を見ると、確かに栗色の髪を垂らした小柄な女性が遥か先に居るではないか。 ゆらりゆらりと長い栗色を楽しげに左右に遊ばせながら、ともすれば間を挟む人の影に紛れてしまうような小柄な体つき。 それでも、見慣れている3人には彼女が誰だか容易に判断できる。 何せここには超高精度リナ発見器…もとい、爽やかストーカー…改め、彼女の下僕から昇進したと本人が言い張る自称恋人のガウリイが居るのだ。彼がリナだと言ったら間違いなくリナなのである。 しかし、冬に寒さとくれば温かい室内以外ではぷくぷくとまるで怒ったフグのように着ぶくれしているはずの彼女の体の線がどうにも細すぎる。 疑問を頭に浮かべる前に、ガウリイの高性能な反射神経はいち早く行動に移し、疾風のように人の間をすり抜け彼女の元へと駆け出していた。 少し遅れて顔を見合わせたルークとミリーナも頷いて後を追う。 この辺は阿吽の呼吸というヤツである。 「リナ!!」 聞き慣れた声にリナが気づいたのか、立ち止まって振り返る。 よもやこんな所で合うとは思っても見なかった彼女も目を丸くしたが、すぐさま見慣れた姿に笑顔で手を振ってくる。が、振られた男の方は驚くほど無表情だった。 これが意味するモノをルークだけは知っている。 (こりゃ相当怒ってやがるな、あのバカ…) ガウリイは怒れば怒るほど静かに、より無表情になるのをよく知っている。 そして最終形態では邪気のない満面の笑みで襲いかかってくるのだが、残念なことにそれにお目にかかった人間は滅多にいない。 幸い(?)なことに、まだルーク自身も未体験ゾーンであった。 当事者はすべからくガウリイが闇に葬り、見た者も一様に口を紡ぐほど凄惨なため、誰も口の端に乗せようともしない。 一種見事なキレっぷりの功績によって、ガウリイ=ガブリエフという人間の印象は「当たり障りのないイイ人」としてまかり通ってる。 …もっとも、彼女の前だけはいつでもどんな時でも「ちょっと天然入った柔和な保護者」な彼である。…………満たされているとはいえ、彼女に恋する彼は、悪魔などよりよっぽと狡猾で欲望に従順な様をまざまざと見せつけてくれる。 「リナ…!お前さん、こんな夜遅くまで何やってるんだ!?」 「なぁに、もしかして今帰り?随分遅いのねぇ〜」 暢気に言うリナの様子がいつもより少し覇気に欠け、目つきがとろんとしている。 しかも、いつもの彼女から比べればかなりの薄着であるのに、それでも体が火照っているのか、コートまで脱いでいるではないか。 「お前!酒呑んでたのか!?」 リナの状態を把握したガウリイの顔色がさっと青ざめる。 対して、リナの少し潤んだ瞳と上気した頬が妙に艶めかしい。 「うーガウリイちゃん、大正解〜♪今日はコンパだったのよね〜」 「………コンパ……だって…?」 陽気なリナの発言に地を這うような低い声のガウリイ。 ルークは思わず首をすくめた。 「お前は!!今何時だと思ってる!? こんな時間にそんな格好で酒呑んでふらふらして………… いいや!それより!!」 彼と彼女の関係に置いてはひじょーに珍しく頭ごなしに怒鳴りつけるガウリイに、酒の入ったリナであっても眉を顰め、顔から笑みが消える。 「なぁに?何か文句あるわけぇ〜?」 「文句?大ありだ!!オレがこの日をどれだけ楽しみにしてたか…っ」 「いや、だから仕事が……」 ルークが横からそれとなく口を挟むが、当然の如く無視される。 「オレを誘わず、どーして他の野郎となんか呑んだくれてるんだ!?」 「ぶぅ。いいじゃん。せっかく冬休みに入ったんだしぃ〜」 未だ現役大学生のリナは、打ち上げを兼ねたコンパだと説明してふて腐れるが、そうではない、とガウリイは押さえきれない感情を思うがままに吐露する。 「そうじゃないっ! リナにイブの予定訊かれてオレが仕事で断るときの拗ねたリナの表情とか、後で必死に謝って機嫌を直してもらった照れた顔つきとか、埋め合わせの新年の初詣とか、除夜の鐘を暗い部屋で二人っきり心地よい疲労感に身を任せて聞けたらどんなにいいか…っとか! そんな密かに楽しみにしていたオレの儚い夢は何処へ行けばいいんだ!?」 んなもの地の底奥深くに埋めて自然に帰してしまえ、と思うのだが、熱く語るガウリイに届く筈もない。 …もっとも、形亡きモノとはいえ、一般人がうっかり口に入れてしまったら中毒を起こしそうなソレが大人しく自然に帰るかどうかも疑わしい… そもそも、拗ねるとか照れるとか、ことこの少女に関しては周りとガウリイに多大な被害を与えるほど過激なモノでとても可愛いと呼べる代物ではないのだが―――――… 愛とはかくも偉大なモノか。 ルークは遠い目をして悟りの境地に今一歩の所まで辿り着いた。 「な、何わけのわからない妄想爆発させてるのよ!! 仕事で忙しいならわざわざ連絡しなくて良かったじゃない!」 ほろ酔い気分が醒めて来たのか、リナもいつもの調子でガウリイに対峙する。 こうなっては、リナの癇癪を止められるのはガウリイだけなのであるが……その当人が受けて立っているのだから、もはや誰にも止められない。 「全然違う! 誘ってももらえないなんて虚しいだろ!!」 そうか、空回りはそれなりに自覚していたのか!と、自分の事は棚に上げ納得するルーク。 もはや彼らは周りを通り過ぎる人間の好奇の目も気になっていない事だろう。 ミリーナに習って、ルークもまた怒鳴り合う二人から一歩後退した。 「良いじゃない。あたしたちは駄々こねるような関係でもないんだから!」 「良くない!! 恋人同士ってのは、そーゆー理屈じゃ片づけられないところが……」 「はぁ?何言ってんのよ? あたしはあんたと付き合ってるわけじゃないし…」 言い争いをしていたリナがふと漏らした戸惑いの言葉をまともに聞き、 「は……?」 鳩が豆鉄砲食らったように呆けた表情で間抜けな声を上げるガウリイ。 リナは眉根を寄せて、もう一度ゆっくり言い直した。 「だから、あたしはあなたと付き合ってないから関係ないでしょって言ってるの」 その刹那―――― 冬に相応しい美男子の氷の彫像が一つ。 歩道の邪魔な障害物として誕生した――― 「すっげぇ、液体窒素並の威力だな…」 端から見ていて感心するルークがそう評価する。 「リナ…さん、それは本当ですか?」 もはや物言わぬ屍……もとい、彫像に成り代わって、遠巻きに二人の行方を窺っていたミリーナが訊くとリナはいともあっさり頷いた。 「うん。よく一緒に遊びには行くけど……」 と、リナの声に瞬間解凍され、硬直から抜け出したガウリイが声を張り上げる。 「嘘だ! あんなに頻繁に一緒に居たんだぞ!?」 当然納得できるはずもなく食い下がるガウリイに、しれっとした顔つきで答えるリナ。 「まぁ、あんたと一緒にいるのって気楽でいいしね」 「デートだって何度も繰り返したし…」 「や。だって、遊びの誘いを断る理由もなかったし……」 「バレンタインにはチョコだってくれたじゃないか!!」 「そりゃ、お世話になってるし…一応は……」 「夏には二人で旅行だって行ったじゃないか!!」 「そうそう。海の家も制覇したし、泳ぎまくったわね〜 …でもそれだけでしょ?」 「秋だって紅葉狩りに行ったし、ずっと狭い車内で二人っきりで、良い感じに……」 「うん。今年は良い感じだったわね、紅葉が」 一つ一つ、確実にリナが彼の確信を踏みつぶして粉々に打ち砕いていく。 ガウリイは愕然とした表情で最後の切り札とばかりに口を開いた。 「キスだってしたじゃないか!! それでも恋人じゃないって言いきれるのか!?」 「キ……っそ、そんな恥ずかしいこと大声で言わないでよ!!」 「そんなのかまうもんか! おいリナ、これはどう言い訳する気だ!?」 詰め寄るガウリイにたじろぐリナ。 真剣すぎて怖いくらいのガウリイにリナは彼が一歩も引かないことを悟ったのか、赤く頬を染め早口でまくし立てる。 「それはその、その場の雰囲気って言うか、もののついでって言うか……っ それに、あたし、あんたに好きだって言われたことも、まして言ったこともないし…」 その言葉が綴られていくと、みるみるガウリイの蒼い瞳が曇っていき、言い終わる頃には、立派な生きる屍と化していた。 「…雰囲気?…ついで…?…オレが………どんだけ……」 ぶつぶつと呟き続けるが聞き取ることは出来ず、リナはその不気味さに思わず腰を引く。 「…凶悪なほど殺傷能力だったな…」 「あれはもはや犯罪のごとしですね」 口々に物騒な評価をする二人は先ほどよりさらに数歩下がった位置で他人のふりをしつつ眺めていた。 未だ絶えず独り言をつぶやくガウリイに何かを感じたのか、恐る恐るリナが口を開く。 「ええっと…ガウリイ?」 「……って……く……ひと………」 「こ、怖いんだけど?」 「……な……ど……り……………のにっ」 「もしもし〜?ガウリイく〜ん???」 「………あぁ……そ…か」 ふっと、ガウリイの瞳に力が戻る。 つかつかとリナとの距離を縮め、肩に手を置くと、有無を言わさぬような威圧感すら漂わせ、リナの大きな瞳を見据えながら口を開いた。 「…そうだな。解った。今までは確かに友達だった。それでいい。 だからリナ。今からちゃんとオレと付き合ってくれ」 「はぁぁ!?」 「そうすれば問題ないじゃないか。ああ、そうだ。今からオレらは晴れて恋人同士。クリスマスなんかは二人で過ごしてプレゼント交換なんかをするわけだ」 「ええっと…さっきから、やけに乙女チックな発想してない?」 遠慮がちに訊く声も、やはりガウリイには届かない。 「おまけに、二人で飯食って酒呑んでそのまま………な美味しい展開になればリナも恋人じゃないとか言えなくなるしな」 「…あ、あの…やっぱり、乙女ちっくな展開だけでいいです………」 珍しく慎ましやかなリナの発言にそれはそれは綺麗な微笑みを浮かべて。 「いいか、リナ。言っておくがオレは本気だからな。 リナが答えてくれるまでひたすら口説き続ける。 そして意地でも口説き落とす!!」 銃弾ですら跳ね返しそうな意志の固さを露わに迫るガウリイに、うぶで照れ屋な彼女は真っ赤な顔で絶句する他なく。 周囲の野次馬はどよめきと共に、彼の見事な決意に拍手を送る者さえ居た。 そう。 それは一つの因果律。 ここからまた新しい何かが生まれる予感。 そこからまた数多の可能性が生まれる。 例えば――――… 「なぁ、ミリーナ」 「なんです?」 「…………二人で帰るか」 「そうですね。ガウリイさんが後ろ手で合図していることですし」 未だ唖然としているリナに気づかれないように、しっしっと追い払う仕草をするガウリイを見て、ミリーナもゆっくりと歩き出す。 「…あ゙ー…アイツ、明日も会社あること分かってんのかぁ?」 「ということは貴方は明日も残業決定ですね」 例えば、会社に来たとしても、彼が使い物にならないこと請け合いである事であったり。 「うう。俺、ミリーナと帰るため、死ぬ気で頑張るからなっ」 「…頑張らなくても構いません」 「つれないミリーナも素敵だぞっっ!!」 「……馬鹿」 などと、いつもの調子で二人はイルミネーションの中、帰路に着いた。 ミリーナの頬がいつもより赤かったのは寒さのせいなのか、はたまた…… 例えば、こんな風に。 少しだけ、ほんの少しだけ、何かが変わっているかもしれない。 例えば、次の日。 体だけが頑丈なはずの男が急病で会社を休んだり…。なんて具合に――― ■ 終 ■ 某クリスマス企画の方にお送り出来なかったというか、正直、諸々の諸事情で間に合わなかった駄文のお届けであります。(土下座) せっかくせっかくお誘い頂いたのに、本当に申し訳ありません〜っっ(>_<) 結局、去年に引き続いてまたも突発的な現代物です〜。 内容は去年のものに輪をかけてペラペラ〜なのですが(後ろが透けて見えるような薄さと軽さ)つつがなく受け流してくださると嬉しひれす(←大馬鹿者) ちなみに、これは去年のものとは同じ現代物ではありません。去年のは……容易に分かるかと思いますが、とあるものの番外編です(本編があそこまで辿り着くには何話を要するのか分からないので書きたいものを季節ものを短編として強引に書きました/笑) 何故だかクリスマス仕様のお話はリナとガウリイが逆転しているような… でも、たまにはこーゆー馬鹿話もいいかなぁと♪(一年に一度ですし) では、皆様にも良いお年が訪れますように♪ |