Forever
〜with you〜









 あたしとガウリイは、あの事件(原作15巻参照)の後で立ち寄った、ゼフィーリアを出発し、
 今は、当ても無くフラフラと旅を続けている。

 草の上に座り込み、ぼんやり空を眺めていると、あたしがもたれかかっている、相棒の背中
 から、声がかけられた。

 「なぁ、リナ」
 「なに?」
 「俺たちって、結婚したんだよなぁ」
 「なっ!(赤面)」
 
 突然、何を言い出すんだこの男は。

 確かに、あたし達は結婚した。
 ガウリイにプロポーズされた時、あたしは、しょーじき戸惑った。
 
 だって、その、結婚するってことは、一生一緒にいるってことで、そーすると、ガウリイは
 あたしのせいで、危険な目にあってしまう。
 魔族にだって、狙われることになる。
 ひょっとしたら、死んでしまうかもしれない。
 
 でも、ガウリイは言ってくれた。
 「あたしと離れるのが怖い」と。「だから、絶対死なない」と。

 そして、あたし達は永遠を誓った。

 しかし・・・
 「何で、んなこと急に言うのよ」
 そう、問題はそこである。

 「ん〜、なんでっていわれても・・・」
 彼は、困ったように頬を掻きながら、
 「なんか、幸せすぎて、全部夢なんじゃないかって・・・」

 そういった彼の顔が、あまりにも幼く見えて、あたしは思わずわらってしまった。

 「お前なぁ、何笑ってるんだよ」
 「あはは・・・、だって・・・。くすくす・・」
 「なんだよ。そんなに笑わなくてもいいだろ」

 すっかりむくれてしまった彼に、声をかけてみる。

 「ねぇ、ガウリイ」
 「ん?」
 
 「夢じゃないよ」
 「・・・・」
 
 「あんたは一生、あたしの側にいてくれるんでしょ」
 「ああ」
 
 「じゃあ、大丈夫だよ」
 「なにが?」
 
 「あんたが側にいてくれるなら、あたしはあんたから離れないから」

 半ばやけになって言ったあたしに、彼は、とびっきりの笑顔をくれた。

 
 
 「リナ。何度でも誓うよ。愛してる。側にいてくれ」
 「うん・・・」









                

                 ***end***







〜〜〜〜あとがき〜〜〜〜
  どぉもっ。LINAYUNAです。
  アンケートの件では、本当にお世話になりました。
  ものすごく遅くなりましたが、お礼の品を贈らせていただきます。
  
  この話は、大好きな先生からの『lust married』という
  ハガキを見て、思いつきました。
  a bear様のイラストを参考にさせていただいてます。
  (a bear様、スミマセン)