aphrodisiac






















リナが変になった。
なんとかという薬のせいらしい。
「大丈夫!あたし、意志のコントロールには慣れてるから!」
なんて、言ってたくせに、あっさり変になった。


事の起こりは、リナが魔道具屋で、いつも通り盗賊から頂戴したお宝を換金した事だった。
そこの魔道具屋は、リナの持ってきたお宝の換金をしきれずに(金がなかったのだ)、金の変わりに、物で払うと言って来た。
そこで、リナは適当に物色して、いかにもあやしい薬を貰ってきた。
・・・・どうせ、オレに試すつもりだったんだろう。
「ガウリイvこれね、栄養補助食品よ。ガウリイにはいつも苦労をかけてるからね。その、お・れ・いv飲んでね!!」
「嫌だ。」
「ひどいっ!あたしが苦労して頂戴してきたお宝の代償なのよ。飲んでくれてもいいじゃない。」
「お前さん、これ、魔道具屋で貰ってきた物だよな?そんな物が栄養補助食品なわけないだろっ!」
「ちっ、ガウリイのくせに、頭使ってるわね。じゃあさ、あたしも一緒に飲むから、ガウリイも飲もvねっ?」
それなら、自分だけ飲めばいいじゃないかとも思ったけど、あんまり断ると切れて呪文を使われ、無理矢理飲まされる可能性もある。(体験済)ここらで、手を打っとくのが無難だろう。
「リナも飲むなら、いいぞ。」
「じゃあ、半分こね。ええっと、器がないから貰ってくんね。」
そういいながら、下の食堂で器を貰いに出て行った。
・・・怪しい。いつものリナなら、間接キスなど平気だ。というか、そっち方面の関心がちっとばかし希薄な面がある。そんなリナが器を貰いに行く。きっと、なんか小細工でもしに行ったんだろう。そうはいかない!何としてでも、リナだけに飲んでもらおう。
オレは、リナの持って来た薬の中身をオレが持っていた酒と入れ替える事にした。
宿には結構、部屋に酒が置いてあることが多い。ちと、汚いが一旦酒を口に含んで、酒ビンを空にし、そこに薬を入れる。そして、空になった薬のビンに口に含んだ酒を入れる。
よし、これでOKだな。リナにはオレが薬と見せかけた酒を飲んで油断した所で、本物の薬を飲んで貰おう。
この頃、盗賊いじめが多いからな。・・オレ同伴ならいいなんて言って、ちょっと甘やかし過ぎたかな?とは、思わんでもないが、それにしても盗賊いじめが多い。一番許せない事に、オレに言わないで行く事も少なくない。たまには、リナに反省を促す事も必要だろう。
「おまったせーv」
案の定、リナはコップの他にワインなんぞを手に持ってる。そういえば、さっきの薬の色も赤かったな。
「多分、栄養補助食品って、苦いと思うんだ。だから、口直しねv」
栄養補助食品って苦いか?ま、それを飲むのはリナだからな。
「はーい。じゃ、注ぎましたー。どうぞv」
リナ、お前、1つのコップにしか薬入れてないの、バレバレだぞ。さては勢いでごまかそうとしているな。
「おう、ありがとな。」
騙された振りをして、渡された薬(実は酒)を一気に飲み干す。リナはどんなものか、じっと見ている。
「どう?何か変化ある?」
当たり前だが、何も変わりがないオレ。
「別に、どうとも。栄養補助食品なんだろ?すぐには体調の変化とかはないんじゃないか?」
「そっ、そうね。・・ちっ、パチもん?ませられのか・・・」
オレに、聞こえないようにこっそり舌打ちをする。・・聞こえてんだけどなぁ〜。
「そういえば、リナ飲んだのか?」
「えっ?うん。もちろん飲んだよ。いやー苦かったね〜。あっ、ワイン貰ってきたんだ。飲も。飲も。」
「そうだな。あっ、そうそうオレもワイン持ってたんだよな。栓開けちまってるから、早めに飲まないとな。それから入れてもいいか?」
「うん。もちろん。」
「残り少ないから、リナ飲んでみろよ。結構いけたぞ。」
オレは、そういいながら、酒(実は薬)をコップに注ぐ。リナは警戒心もなくコップに手を伸ばす。
「そう?じゃ、頂きます。」
リナは、一気に飲み干す。オレは、そんなリナをじっと見ている。
「〜〜〜!!何これ!!腐ってるよ!にがっいぃい!!」
「そうだろうな。さっきの栄養補助食品だから。」
「なっに〜〜!!ガウリイ、あたしを騙したのね!!」
リナは怒りに顔を真っ赤にいる。
「騙さんかったらオレが飲む事になってただろうに。全く。それに、栄養補助食品なんだろ?別に、怒る事もないんじゃないか?」
「そうよ!栄養補助食品だから、怒る事は全くないわよ!!」
そう言いながら、さっきの薬の説明書を読み出す。もしかして、説明書も読んでなかったのか?あーよかった。何の薬かも分かってないようなもんを飲まされる所だった。
リナは説明書を読んでるうちに、怒りで赤かった顔が、見る見るうちに青ざめていく。もしかして、ヤバイ薬だったのかと思い、自分が飲まされそうになってた事も忘れ、説明書を覗き込む。オレも、ちょっと悪ふざけしちまったからな・・。
「リナ・・?変なことかいてあんのか?」
「・・・ガウリイ、どうしよう。これ、媚薬だった。」


「これは、某王侯貴族の間で古くから伝わる伝説の媚薬。熱帯の島に原生する植物から精製され、その製法は今だ謎。成分は、薬用の天然植物ですので副作用の心配はなし。これで、あなたの愛しのあの方があなたに夢中。夢のような媚薬。なお、効果時間は個人差もありますが、1日から1週間となっております。・・・だとさ。」
オレは、説明書を読み上げる。
「伝説とか、製法は今だ謎と言っておきながら副作用の心配なし、とか言い切るあたり怪しいな。効果時間もめちゃくちゃ幅が広いじゃないか、これ。」
「大丈夫!あたし、意志のコントロールには慣れてるから!」
「こういうもんは、意志とか関係ないんじゃないか?」
「大丈夫!あたしの体がさっきの液体を拒めば、媚薬にはならない!・・・でも、仮にあたしが、その、媚薬の効果で変になっても、何もしないでね。」
最後の方は消え入りそうな声で言う。そっか、きっと体が疼いて仕方がない状態になるんだろうーな。これは役得!たまんねーなvv
「それは、わかんねーな。リナの方からお願いされたら、オレ断れねーもん。」
「うっ。」
「それに、リナ、全然やらしてくれねーからな。今までに2回しかしてない。」
「ううっ。だって、・・・痛いんだもん!仕方ないじゃない!」
「だから、それは、数をこなすしかないんだぞ。1回目痛かったからって、次したのが、1ヶ月後。また、2回目が痛かったからって、また1ヶ月してない。オレにとっ
て拷問なんだけどな。」
「うううっ〜〜〜」
「これを機会に、体慣らそうな。大丈夫だって、媚薬で痛さなんて感じないさ。」
「///!!ガウリイのばか〜〜」
「で、どうだ?変化あるか?」
オレはウキウキしてリナに聞いた。リナには悪いが、恋人同士になったからひとつの部屋を取るようになり、なのに、なかなかさせて貰えないオレの拷問の様な夜が報われるんだ。喜んでも、罪はないと思う!
「〜〜〜うぅぅ〜〜〜〜、実は体がすっごく熱い・・・///」


・・・そして


オレの期待は無残に打ち砕かれた。
媚薬のくせに・・・媚薬のはずなのに・・・。いや、ある意味媚薬なんだろう。これも・・

「ガウリイ〜、だっこぉ〜vvv」
「いや!一緒にいるの。ここにいるの。」
リナは、甘えっこ全開になってしまった。普段、甘える事が少ないリナだから、これはこれで嬉しい。嬉しい!だが、1回、期待してしまった分、辛くて堪らん!
「ガウリイ〜、どうしたの?ちゅは?」
そんな、オレの内面を全く気にせず、リナはオレにキスをせがむ。いっそのこと、
やっちまうか?今なら、出来る気がする。
「やだ。ガウリイ、えっちな事考えてるでしょ?リナ、しないも〜ん。だっこしてくれるだけがいい!」
釘を刺されてしまった・・・。オレが分かりやすいのか?リナの感が鋭いのか?
「リナ、あのな、そんなにひっつかれると、オレやりたくなるんだけどな。」
出来ないんなら、せめて離れてくれ。オレのそんな願いも無残に打ち砕かれる。
「・・リナの事嫌いなの?リナが好きなら嫌がる事しないよね?」
・・卑怯だ。そんな事言われたら、どうしよもねーじゃねーか。
あ――――――――!!!!早く、朝になってくれ―――――!!!!

追記
昼間はリナと腕を組んだり、ひとつのジュースで2つのストローとか、道端でキスとか、バカップルが出来たので実はなかなか充実してた。
ややこしい所を触っても怒らないので、しっかり、触りまくらせて貰ったし!
(ヤケ)
効果は1日ほどで切れてしまって、オレとしては、助かった。
リナは、1日の行動を思い返しては、恥かしさでのた打ち回っている。当初の予定通り、リナに反省を促す事は出来た気がするが、オレにとってもめちゃくちゃ辛い体験だった。
やっぱり、痛いのは我慢して貰って、今日にでも再トライさせて貰おう。
なんせ、オレの理性も限界だからな。



ーおしまいー