LOVE 〜REFRAIN〜







あたしのせいで 多くの人が犠牲になった
なのにあたしはまだ 生きている
少しの間だったけど一緒に旅をしてきた仲間をも この手にかけた

遣りきれなかった 彼の気持ちが 痛いほどわかっていたから

もしも あたしが彼の立場になっていたら・・・


どれだけ 眠れない夜を過ごしただろう

何度 自分を死の淵に追いやろうとしたことがあっただろう
他人を犠牲にしてまで 生きている価値があるのだろうか
決してでることのない答え まるでメビウスの輪のように
いつまでも 回り続ける くるくると――――

でも それは夜の間だけ
悲しみ 孤独 涙 胸の苦しみを
繰り返しながら明日を迎える

朝日が昇る頃には いつもの自分にならなくてならない
ゼルガディス曰く「決して後悔しない強さを持ったリナに」

アメリア曰く 「前だけを見つめる自信に満ちたリナに」

ガウリィ曰く「生きている理由、光、道標であるリナに」

そして何よりあたしがあたしである為に





人は何かを背負って 何かを犠牲にしては
 
新しい何かを手に入れていく 大切な何かを

人によっては 物だったり恋人だったり家族だったりと様々だ

あたしの場合は彼――ガウリィだった

あいつのために 世界を捨てようとした

あいつと共にある為に

世界で唯一あたしの敵わない相手

絶対の存在である「赤竜の騎士」姉ちゃんよりも

あいつを選んだ

以前のあたしになら考えられない行為

(あの姉ちゃんを敵にまわすだなんてそんな恐ろしいこと絶対にできっこない)
それでも絶対に譲れないもの それが彼だった




彼への気持ちに気づいたとき 彼の幸せの為に別れようと考えたときもあった

自分と一緒にいて トラブルに巻き込まれて死なれるよりも

離れていても 生きているほうが良いと思ったから

そうすれば いい旅の思い出として心の中にしまって置けるから
生きていく 時間の長さは きっと違うけれど・・・・・

でもそれは 自分のエゴ ただ逃げてるだけ
真実と現実の全てから目を逸らさずに まっすぐ前を見つめて
生きていけばいい


 
「はぁ。あたしってばどうしてあんなくらげを好きになっちゃったかなぁ

最初会ったときは『気のいいお節介な兄ちゃん』位にしか思ってなかったのに

まぁ顔はいいかなとは思ったけど・・・

何より盗賊いぢめが自由に出来なくてストレス溜まりまくってたっけ

(まぁ、今もあんまり自由じゃないけど)

早くアトラスに着いてこんな奴とはおさらばしたいって考えてたのに

なのになぁ、まさかこうなるなんて・・・・」

たった一度の出会いで奇跡が生まれる
被保護者と保護者から 旅の相棒 恋人へ 
そして 永遠の伴侶として――――
これからも ずっと