光となりて照らす者 |
薄暗い、闇。 終わりなど望むだけ無駄な世界。 ただ、生きた。 「貴方って、冷たい男ね〜」 「そうか?女子供には優しくしてるつもりだけどな。」 「そういうのじゃなくて。なんて言うの? 貴方の科白って、お芝居の台本を棒読みしてるみたい。心がこもってないのね。」 旅の途中に買った娼婦の言葉。 納得する。 所詮は傭兵。 どこで死のうが誰も気にも留めない存在。 人生に対して無頓着になっていた。 闇を掃う光。 眩し過ぎて目が眩むほどの。 信じる事を拒んだ。 今更、自分が心から笑えるとは思えなかった。 今更、自分が心から人を愛せるとは思えなかった。 --------------------------------------------------------- 肩にかかる重みに意識が冷める。 「リナ・・・・寝ちまったのか?」 青い空と白い雲と。 暑くもなく寒くもない穏やかな気候。 休憩ついでに眠りへと落ちてしまったらしい。 「盗賊いじめなんかするからだよ。」 苦笑して言う。 聞こえないと分かりつつも。 「ったく・・・」 自分の隣に座る少女が幾度もこの世界を救ったなど・・・ 強がりの裏に弱さを隠して。 笑顔の底に脆さを秘めて。 いつでもそうしてきた少女があの時泣いた。 「よっと。」 日頃食べる量からは考えられないほど軽い少女を抱え歩き出す。 彼女の故郷へと。 何年も前から考えていた、両親へのあいさつの言葉を胸に。 光に目が慣れた頃。 すでに彼女は少女から女になっていた。 いくら腕に抱えても。 指の間から零れる光に苛立ち、焦る。 必死になって追い求めた。 必死になって護った。 --------------------------------------------------------- 夜の肌寒さが汗ばんだ肌を刺激する。 「・・・ガウリイ?」 温もりを探した腕は傍らの女へと絡みつく。 思わずはっとするほどの美女。 しかし彼女の本質はそんなものじゃない。 栗色の髪を撫でながら言う。 「いろんなことがあったなあ、ってな。」 「覚えてるの?」 「お前に関することなら全部。」 少し頬を染めつつもぶっきらぼうに言い返してくる。 「例えば?」 何年たってもこういうところは変わらない。 ――何年たっても。きっとこれからも。 「耳に弱い。」 「うきゃっ・・・・」 耳元に囁いた声に身体を竦ませる。 声に出さずに笑いながら言う。 「もう一回、いいだろ?」 「よくない・・・・ってちょっと・・・待ったぁっ!!」 「待ったなし。」 月明かりに照らされて、2人の指に光る指輪が鈍く煌いた。 光は形を変え、時に明るく、時に淡く照らし出す。 消えも衰えもせず。 行く道を照らし導いてくれる―― そして―― また新しい今日が始まる。 〜FIN〜 |
ぽっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 っは! う・・・・嬉しいぃぃぃぃぃっっ最高・・・最高じゃぁぁぁぁぁぁぁっっっっ 雪畑さん!!ありがとうございましたぁぁぁぁっっ 光・・・やっぱりリナは光が似合いますねぇ〜 ガウリイの独白が最高でっっもうもうっっ うっしゃぁっっもう一回読み直そう!!!!!!! そして飛鳥はマウスを上にスライドする(笑)・・・・・・・・☆☆☆ |