光となりて照らす者









薄暗い、闇。
終わりなど望むだけ無駄な世界。
ただ、生きた。
「貴方って、冷たい男ね〜」
「そうか?女子供には優しくしてるつもりだけどな。」
「そういうのじゃなくて。なんて言うの?
 貴方の科白って、お芝居の台本を棒読みしてるみたい。心がこもってないのね。」
旅の途中に買った娼婦の言葉。
納得する。
所詮は傭兵。
どこで死のうが誰も気にも留めない存在。
人生に対して無頓着になっていた。



闇を掃う光。
眩し過ぎて目が眩むほどの。
信じる事を拒んだ。
今更、自分が心から笑えるとは思えなかった。
今更、自分が心から人を愛せるとは思えなかった。



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肩にかかる重みに意識が冷める。
「リナ・・・・寝ちまったのか?」
青い空と白い雲と。
暑くもなく寒くもない穏やかな気候。
休憩ついでに眠りへと落ちてしまったらしい。
「盗賊いじめなんかするからだよ。」
苦笑して言う。
聞こえないと分かりつつも。
「ったく・・・」
自分の隣に座る少女が幾度もこの世界を救ったなど・・・
強がりの裏に弱さを隠して。
笑顔の底に脆さを秘めて。
いつでもそうしてきた少女があの時泣いた。
「よっと。」
日頃食べる量からは考えられないほど軽い少女を抱え歩き出す。
彼女の故郷へと。
何年も前から考えていた、両親へのあいさつの言葉を胸に。



光に目が慣れた頃。
すでに彼女は少女から女になっていた。
いくら腕に抱えても。
指の間から零れる光に苛立ち、焦る。
必死になって追い求めた。
必死になって護った。




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夜の肌寒さが汗ばんだ肌を刺激する。
「・・・ガウリイ?」
温もりを探した腕は傍らの女へと絡みつく。
思わずはっとするほどの美女。
しかし彼女の本質はそんなものじゃない。
栗色の髪を撫でながら言う。
「いろんなことがあったなあ、ってな。」
「覚えてるの?」
「お前に関することなら全部。」
少し頬を染めつつもぶっきらぼうに言い返してくる。
「例えば?」
何年たってもこういうところは変わらない。
――何年たっても。きっとこれからも。
「耳に弱い。」
「うきゃっ・・・・」
耳元に囁いた声に身体を竦ませる。
声に出さずに笑いながら言う。
「もう一回、いいだろ?」
「よくない・・・・ってちょっと・・・待ったぁっ!!」
「待ったなし。」
月明かりに照らされて、2人の指に光る指輪が鈍く煌いた。


光は形を変え、時に明るく、時に淡く照らし出す。
消えも衰えもせず。
行く道を照らし導いてくれる――


そして――
また新しい今日が始まる。


〜FIN〜








ぽっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
っは!
う・・・・嬉しいぃぃぃぃぃっっ最高・・・最高じゃぁぁぁぁぁぁぁっっっっ
雪畑さん!!ありがとうございましたぁぁぁぁっっ
光・・・やっぱりリナは光が似合いますねぇ〜
ガウリイの独白が最高でっっもうもうっっ

うっしゃぁっっもう一回読み直そう!!!!!!!
そして飛鳥はマウスを上にスライドする(笑)・・・・・・・・☆☆☆