『好きな理由・・・だから恋をした?』




あたしは、ガウリィの腕の中でとろける様なキスをした。
ガウリィと恋人と呼ばれる関係になっても、彼との   
キスに馴れる事は、無い・・・・。          
                          
ガウリィとキスをすると、こう・・頭の中に白い霧の様な
モノが発生して、自分の意識が何処かに消えてしまう  
そんな感覚に陥ってしまうのだ。           
                          
「なぁ?何で、人は、キスをするんだろうなぁ?」   
                          
 何を言い出すのだろうか、この人は?        
あたしは、彼の言った事に対して、キスによって    
もうろう とした頭で、何も考えずに その答えを  
口にしていた。                   
                          
「・・・好きだから、じゃないの」          
                          
そう、好きだから キスをするの。          
好きな人に触れていたいから、キスをしてみるの・・・
そして、お互いを側で感じていたいから。       
                          
「そっか、好きだからか」              
                          
あたしの答えに、ニッコリと微笑みながら、      
彼は、あたしの言った事に同意してくれた・・・。   
                          
うみゅう・・あたしが『あたし』じゃないみたい、   
 ・・・ここにいるのは、女としての彼を求める自分。 
そして、彼を自分の物にしたいと思う、独占欲。    
                          
「あたしってば、独占欲 強かったのね」       
                          
あたしのその言葉に、ガウリィ 彼は、間抜け顔で、  
一瞬キョトンとして、そして堪えた様な含み笑いをした。
                          
    ・・・・ムカッ!!             
                          
ガウリィに、んな事を言った自分がお馬鹿さんだった  
のよねぇ!!                    
あたしの顔には、青筋が2本程立っていた。      
ガウリィくぅ〜ん、早目に謝らないと魔法で吹っ飛ばす!
                          
しかし、ガウリィの口から出た言葉は、謝罪の言葉では、
無かった。                     
                          
「リナの口から、そんな言葉が出てくるとはな・・・」 
                          
そんな言葉を言っているガウリィの顔を見れば、    
あたしが、今 怒っているのさえ、忘れてしまう様な  
真剣な顔をして、あたしの方を眺めている。      
                          
・・・そっ、そんなに見つめられると、        
 あたしが・・その・・赤くなって・・・しまうわけで、
だぁ〜〜〜!!! 恥ずかしくって、ガウリィから目を 
逸らしちゃうよぉ!                 
                          
「オレが惚れただけは、あるよなぁ」         
                          
ほっ、惚れたって・・・(カァ〜〜!)        
そう言う事を、真顔でサラッと言うなぁ!!!     
                          
「純真で、ウブな所が また可愛くてさ・・・・    
  そんなリナに、何時の間にか惚れてた」      
                          
あたしにそんな事を言いつつ、ガウリィは、あたしの  
おデコに軽くキスをした。              
                          
「あたしって、そんなに魅力的?」          
                          
ガウリィが、キスをした所に 少々くつむったい感触を 
感じつつ、ガウリィに問い掛けてみる・・・。     
                          
「魅力的になったさ、オレと一緒に歩いてても、    
 リナにいく視線が多いしな」            
                          
ほぇ?! しっ、視線って、そんなのガウリィのだと  
 ばっかり 思ってて。               
あたしにも、そんなモノあったのねぇ。(他人事だけど)
                          
「ガウリィにいく視線だって、多いわよ」      
                          
そう・・長身の金髪な美形の男の人が歩いているだけで 
女の視線は、多くて・・んでもって、その隣で歩いて  
いる あたしは、只のオマケにしか 見られてないの   
 だろう・・・。
う〜ん、この人は、あたしの恋人です・・って、言っても
誰も信じてくれないだろうなぁ。           
                          
「リナは、嫉妬した?」              
                          
今度は、あたしの手の甲にキスをしつつ、あたしの方を 
上目遣いで見る。                  
・・・嫉妬・は、したわよ・・あたしは、数え切れない
程の嫉妬をね。                   
あんたってば、本当に綺麗な顔立ちしているんだもん、 
これで、見ない女の人がいるのであれば、その人の面を 
拝んでみたいわ・・・。               
                          
「オレは、したぞ」                 
                          
あたしを壊れ物でも扱う様に、ふわりと 抱き締めた  
ガウリィ・・あたしを本当に大切に想ってくれている。
                          
「リナ、ホントに どんどん 綺麗になっちまうんだ
もんな・・・オレが嫉妬に狂いそうだったって、  
  お前さんは、知らんだろうなぁ」         
                          
 
今度は、あたしが ガウリィに対して、上目遣いで   
 見ていた・・驚いた顔で・・・。          
                          
「そんな顔されたら、男ってヤツは、イチコロで    
 惚れちまう単純な生き物なんだよ」         
                          
なっ、何を言っているのか・・・あたしは、たまらず 
 ガウリィに抗議に出ようと口を開いたが・・・    
一瞬にして、キスされていた。            
                          
卑怯よ、あたしが、今 ガウリィにキスされるのが、  
 好きだって知ってて、こんな事するなんて・・・・・。
                          
「りなは、オレとキスするのが好きだからなぁ〜」 
                          
キスから、解放された時には、あたしの感覚は、  
 麻痺していた・・・・。              
                          
好きな人からのキスは、どんな酒よりも、酔う・・・と 
 聞いた事が有る。                 
あたしは、ガウリィのキスに酔わされた・・・。    
酔ったあたしは、顔を赤くさせながら ゆっくりと、  
息を整えていく。                  
                          
「はぁ・・・あっ、あんたねぇ、もう ちょっと    
  あたしの事を考えてよねぇ・・・」       
                          
あたしは、力無くガウリィに抗議した。(情けなひ)  
                          
「リナは、オレとキスをするのが、好きだから     
  その言い分を聞いたってなぁ」          
                          
うっ! ガウリィにしては、・・・なんで 本当に    
 あたしの事が絡んでくると、頭が働くかなぁ???  
だからって、酸欠になりかける程、キスしなくたって  
良いぢゃないの・・・。               
                          
「リナが オレの事を見ていてくれているって・・・、 
  キスするとな・・分かるんだ。だから、リナが いくら
  抗議を言っても、可愛い顔にしか見えなくてな・・」                         
 
あっ、開いた口が閉じなくて、ガウリィの言った言葉に 
顔が赤く蒸気する。                 
んでもって、言った 当の本人 ガウリィは、あさっての 
方を見つつ、頬をポリポリと掻いている・・・が、   
フト あたしと目を合わせる形で、蒼い瞳と視線が   
  ・・・合う。                  
                          
 「更に、リナを好きになってく・・・」       
 
                          
   ・・・・ボフン!!!        
頭から、湯気が立ち昇って、あたしは、弾けた。    
                          
「ばか・・・」                   
                          
あたしの言葉を軽く受け止めて・・ガウリィは、    
あたしの頬に手を当てて 深いキスをした。      
    
ガウリィだから、あたしは、溶かされていくんだよ・・ 
あたしは、あんたの事が好きだから、苦しくなるの   
不安になるの、だから この時間が たまらなく     
 とても、たまらなく・・・嬉しいの。        
                          
ここにいるのは、ガウリィが、好きな女のあたし・・・ 
だから、ここにいるの・・・。           
 ガウリィは、あたしの事を女として 惚れた男・・・。
                          
 
「リナ、オレ・・・・」               
                          
夜は、深けていく・・・永い漆黒の帳の中で・・・。  
(うぅっ、明日 あたし 立てるかなぁ?)      
                          
                       Fin





トロトロトロ・・・・・只今飛鳥トロケ中。
暫くお待ち下さい………


とぉりぁぁっ再結晶!(でも、顔が緩みまくり)
はぁぁぁぁぁぁんっ きゅ〜んっっ
リナっ可愛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっ(はぁと)
キスがテーマってのがまたイイっっく〜〜堪りませんのぉ!!
もうじっっくりと堪能させていただきましたよ〜〜っ
首までどっっぷりと浸かって・・・出ていきたくないっっ
くぅ〜〜まぢで良かったぁ〜っ
龍さんっこんな素晴らしい小説をくださって本当にありがとうでした!